田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 2月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 2月号

1月4日(土)
990円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

【田舎暮らしの困ること】プロが回答! 敷地内でゴミを燃やしたら区長が飛んできて厳しく注意された!

執筆者:

田舎での困りごとを、田舎暮らしのベテランライターが回答。ゴミの焼却の問題です。農家ではワラなどを燃やすのを見ることがありますが、田舎とはいえ一般の家でのゴミ焼却は基本的にできない。その違いをお答えします。

昨年、農村集落内の民家を購入しました。ある日、近くの農家がドラム缶でワラをたくさん燃やしていたので、燃えるゴミだけ真似したところ、区長さんが飛んできて「ゴミ燃やしは規則違反だからやめてくれ」と厳しく注意されました。農家の話もしましたが、あなたとは立場が違うと言わんばかり。田舎はどういうゴミ処理のルールになっているのですか。
鳥取県在住 出川さん●53歳

安易なゴミ燃やしは重い罰則の適用も

 農村ではドラム缶などを使い、ゴミを燃やす人が少なくない。ただ、区長から厳重注意された出川さんの地域のように、近年は規制が厳しくなってきた。

 そのキッカケは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」の改正。一定の基準を満たさない簡易な焼却炉でのゴミ処分は禁止され、それに違反すると5年以下の懲役、1000方円以下の罰金を科せられる場合もある。

 出川さんが敷地内でゴミを燃やしたのは、農家がワラを燃やす行為を真似したから。じつは、この法律には例外規定があり、「農業、林業または漁業を営むためにやむを得ないもの」は許されているのだ。例えば、農家が稲ワラを燃やしたり、林業家が伐採した枝を焼却したり、漁師が網に付着した海産物を燃やす行為などが、それに該幽する。移住者だから差別しているのではなく、第一次産業を営む人たちの歴史や文化を尊重しているのである。

農村で当たり前のように行われていた簡易焼却炉も、最近では規制が厳しくなっている。
農村で当たり前のように行われていた簡易焼却炉も、最近では規制が厳しくなっている。

焼却をする場合は、事前に消防署へ相談を

 ほかにも例外規定はある。「焚き火そのほか日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なもの」で、焚き火やキヤンプファイア、木くずを燃やす行為などが、それに当たる。

 ただし、静岡県伊東市のように焚き火そのものを禁止している自治体もあるので、慎重に判断したほうがいい。

「燃やせるゴミ」は行政サービスを利用するのが原則だが、移住者が第一次産業に従事していたり、上記の例外規定に該当するケースもあるだろう。それでも自分勝手に判断せず、野外で焼却を行う場合は事前に消防署に届け出ること。焼却が違法なら行政指導の対象になってしまうので、詳しく説明を聞いておこう。

 違法でなくても、敷地からの煙は火事と間違えられる恐れがある。トラブルを未然に防ぐには、事前に消防署に相談しておくことだ。

この記事のタグ

この記事を書いた人

山本一典

山本一典

田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。

Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/

田舎暮らしの記事をシェアする

田舎暮らしの関連記事

県民のソウルフード「芋煮」から、冬の家庭料理の名物「ひっぱりうどん」まで、寒い地域だからこその鍋料理大国・山形県の鍋を紹介!

最高な田舎はどこだ? 1月4日発売『田舎暮らしの本 2月号』で「2025年版 第13回 住みたい田舎ベストランキング」を発表! サモエドにも注目!

お正月にオススメ! 材料さえ揃えればすぐにできる「しゃぶしゃぶ」。各地のしゃぶしゃぶをご紹介

【冷え性対策で暖かな冬を】健康的に体を温められるお手軽『温活』方法を伝授します!

明けましておめでとうございます 本日、日本テレビ「妄想移住ランキング」に出演! 1月4日には「住みたい田舎ベストランキング」も発表します!

日本酒の鍋や謎の鍋「じゅんじゅん」など! 正月にみんなで食べたい「田舎のごちそう鍋」5選! 

人口を増やす施策と「訪れたくなる」まちづくりで2025年版「住みたい田舎ベストランキング」1万人以上3万人未満のまち全部門1位!【大分県豊後高田市】

【大分県国東市】1300年の歴史を守り継ぎ現代アートで未来を描く

住みたい田舎「子育て世代部門」1位のまちの魅力を探る【大分県大分市】