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田舎暮らしの本 5月号

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田舎暮らしの本 5月号

3月3日(月)
890円(税込)

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消滅可能性自治体/自給自足を夢見て脱サラ農家37年(55)【千葉県八街市】

執筆者:

 7月1日。「出て行く人、戻る人、そして新たにやって来る人」。

 雨の朝である。風も強い朝である。朝食時、外の雨音を聞き、風に揺れる木々を眺めながら、ああ、やっぱり、どんなに暑くとも、晴天の方が雨よりはいいなあ、と僕は思う。この下の写真は昨日の草取りのシーンである。1週間前から大豆をポットまきしている。ポットの数は400。苗は半月後くらいに出来る。400本の苗を2か所に分けて定植する。1か所は先週に完了した。もう1か所の草取りと整地を昨日始めたのである。昨日、直射日光はやや弱かった。しかし高い湿度のせいだろう、スコップ仕事はかなりハードだった。それでも、さっき書いたように、雨よりはずっといい。作業効率の良さのみならず、晴天の日は僕の心がうんと前向きになるのである。

 テレビはどの局も、「能登半島地震から半年が過ぎました・・・」そう伝えている。そして、狭くて不便な避難仮設住宅の様子を映し出し、元の場所に戻りたいが、倒壊した家屋の撤去作業は全く進まないという住民の嘆きの声も伝えている。たぶん、限られた機材や人員では仕方ないのだろうが、倒壊家屋の撤去を申請したのは輪島市で6000戸ほどで、撤去が完了したのは200戸余りという、その比率に僕は驚いた。

 昨夜のNHK「ラジオ深夜便」は、久しぶりに料理研究家・土井善晴氏の登場だった。土井氏は語りの冒頭、宮崎県椎葉村(しいばそん)への3日間の視察から帰って来たばかりだと言った。行ったことはないが、僕も以前から椎葉村には興味を持っている。何百年と続く焼き畑農業がおこなわれていると聞くゆえである。僕自身も、小さいながらも焼き畑の手法を取り入れている。枯れ木、枯れ葉、剪定枝を定期的に燃やし、畑土に混ぜ込んでいる。土井善晴氏は興味深いエピソードを伝えてくれた。かつて、椎葉村から人は出て行くばかりだった。いったん出た人は戻ることがなかった。しかし最近はUターン者が増え、外からの移住者も増えている。笑いながら土井氏は言った。都会の暮らしはキツイ、息が詰まる、こっちのほうがずっといい・・・そういうことらしいです。

 能登では集団移転を検討している自治体もあるという。そのニュースを聞いて思い出したことがある。ある専門家が語っていた。山間に数戸ずつが点在している自治体では、たとえ人口がさらに減っても水や電気の供給インフラは維持されねばならず、その負担は大きく、費用効率のうえでも再考する必要があるかも知れないと。たしかに金銭的にはそうだろう。一方で、その土地に愛着があり、ずっとそこで暮らしたいと願う人たちの気持ちは尊重すべきであろう。

この記事を書いた人

中村顕治

中村顕治

【なかむら・けんじ】1947年山口県祝島(いわいじま、上関町・かみのせきちょう)生まれ。医学雑誌編集者として出版社に勤務しながら、31歳で茨城県取手市(とりでし)に築50年の農家跡を購入して最初の田舎暮らしを始める。その7年後(1984年)の38歳のとき、現在地(千葉県八街市・やちまたし)に50a(50アール、5000㎡)の土地と新築同様の家屋を入手して移住。往復4時間という長距離通勤を1年半続けたのちに会社を退職して農家になる。現在は有機無農薬で栽培した野菜の宅配が主で、放し飼いしている鶏の卵も扱う。太陽光発電で電力の自給にも取り組む。

Website:https://ameblo.jp/inakagurasi31nen/

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