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田舎暮らしの本 8月号

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田舎暮らしの本 8月号

7月3日(木)
890円(税込)

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所変われば、味も具も変わる! 知られざるご当地おでんを紹介

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日本の冬に欠かせない定番鍋の1つ「おでん」。じつは、地域によって味や具に違いがあり、「知らない具が入っていてびっくり!」なんて経験した人も多いのでは。ほんの一部だが、ご当地おでんを紹介しよう。

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掲載:2025年1月号

ショウガ味噌ダレが味の決め手「青森おでん」

ショウガ味噌ダレが味の決め手「青森おでん」(青森県)

 青森市周辺では、すりおろしたショウガと味噌を混ぜたタレでおでんを食べるのが主流。戦後の屋台で、青函連絡船に乗るお客さんのからだが温まるようにとショウガ入り味噌をかけて提供したのが始まり。具材は、陸奥湾名産のツブ貝や根曲がり竹、薄くて大きなさつま揚げ「大角天」など特徴的なものが多い。

 

甘辛い濃いめの昔ながらの味と透明なだしが混在「東京おでん」

 東京では、透明なだしのおでんと、昔ながらの濃いめのおでんが混在している。昔ながらのおでんは、つゆを多めにした田楽「煮込み田楽」に近く、濃口しょう油、みりん、砂糖などで甘辛く味付け。ちくわぶやはんぺんなどの練り物の具材が多い。

 

カニ面やバイ貝など、具材が豪華「金沢おでん」

具材が豊富な「金沢おでん」(石川県金沢市)写真提供:石川県観光連盟
写真提供:石川県観光連盟

 昆布がきいた澄んだつゆに、バイ貝や車麩などの具材を煮込んだおでん。お店によっては、カニの甲羅にカニ身を詰めたカニ面が入るところもある。カニ面は北陸特有の具材で、金沢おでんや富山おでんでも見られる。

「金沢おでん」に入るカニ面は、甲羅にカニ身を詰めた具(石川県金沢市)写真提供:金沢市
写真提供:金沢市

 

黒い汁で煮込み、だし粉をかけて食す「静岡おでん」

黒い汁で煮込み、だし粉をかけて食す「静岡おでん」(静岡県)写真提供:静岡おでんの会
写真提供:静岡おでんの会

 しょう油と牛スジでだしをとった黒いつゆが特徴。また仕上げには、イワシやカツオの粉と青のりを混ぜただし粉をかけて食べるのも静岡おでんならでは。具材は、青魚を丸ごとすり身にした黒はんぺんや牛スジ、なると巻、豚もつなどで、串に刺したまま煮込む。

 

おでんといえば、名古屋ではこれ!「名古屋味噌おでん」

名古屋では定番「味噌おでん」(愛知県)写真提供:愛知県
写真提供:愛知県

 味噌カツや味噌煮込みうどんなど、愛知といえば味噌。これらに使われているのが、戦国時代に携帯食として重宝されていた豆味噌が多い。当然、おでんにも味噌おでんがある。味噌おでんには2種類あり、鍋の真ん中に味噌ダレが入った壺を入れ、熱々にゆでた具材をつけて食べるタイプと、具材を味噌ダレで煮込んだタイプ。愛知県内のコンビニでは、おでんを買うと「味噌ダレ」が付いてくる。

 

古式捕鯨発祥の地で食べるクジラ肉入りおでん

古式捕鯨発祥の地で食べるクジラ肉入りおでん(和歌山県)

 和歌山県太地町(たいじちょう)は、古式捕鯨発祥の地で、クジラとともに生きているまち。「鯨一頭で七浦が潤う」といわれるほど、クジラは地域に恩恵をもたらしてきた。クジラのうでもの(内臓をボイルしたもの)と、骨はぎ肉(骨に付いた肉をはいだもの)、ダイコン、コンニャクなどをだしで煮込む。煮込んだあと1日おいて、温めて食べる。

 

黒田セリや春菊などの彩りが目をひく「松江おでん」

 具材が大きいことと、地元の黒田セリや春菊などの葉物が入っているのが特徴。食通だった松江藩松平家7代藩主・松平不昧公が、京都で流行っていたおでん(当時は豆腐をしょう油で煮込んだもの)を持ち帰り、これが庶民に広がったとされる。市内にはおでん屋が多く、一年中食べられる。

 

参考「紀文アカデミー」
https://www.kibun.co.jp/knowledge/oden/geography/map/

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  • ショウガ味噌ダレが味の決め手「青森おでん」(青森県)
  • 具材が豊富な「金沢おでん」(石川県金沢市)写真提供:石川県観光連盟
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  • 黒い汁で煮込み、だし粉をかけて食す「静岡おでん」(静岡県)写真提供:静岡おでんの会
  • 名古屋では定番「味噌おでん」(愛知県)写真提供:愛知県
  • 古式捕鯨発祥の地で食べるクジラ肉入りおでん(和歌山県)

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田舎暮らしの本編集部

田舎暮らしの本編集部

日本で唯一の田舎暮らし月刊誌『田舎暮らしの本』。新鮮な情報と長年培ったノウハウ、田舎で暮らす楽しさ、心豊かなスローライフに必要な価値あるものを厳選し、多角的にお届けしています!

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