猛暑と戦うニワトリと雑草 カナムグラ 対策で見えた自然の知恵
卵価高騰の背景にあるニワトリたちの「猛暑ストレス」
よそは激しい雷雨と伝えられる。我が地は雨なしの猛暑。猛暑なのに今日の僕は長袖のシャツを着る。ここ数日カナムグラと闘っているから。ツル性の雑草。最強の相手。根の張りが強固。全身を後方に反らせるくらい力を入れないと抜けない。
ツルにも葉にもヤスリのようなトゲがある。カナムグラの「カナ」とは金属、鉄の意味。それとの闘いから一休み。そこで面白い場面に出会う。上の写真、ニワトリが3羽、僕が毎夕使う腹筋台の下で避暑。近くにキウイや柿の木があり日陰になっている。その腹筋台の下で、腹をペタッとくっつけ体温上昇を防ぐ。
暑さにバテているのは人間だけじゃなくニワトリも・・・そんなニュースがあった。口呼吸する。せっかく産んだ卵には卵殻がなくふにゃふにゃ。卵価は高値傾向、10個パックが350円くらい・・・。ケージ飼いのニワトリたちがどれほど辛いか僕には分かる。1羽あたりB5判サイズのケージ飼い。この猛暑となれば自分の運命を悲しんでいるに違いない。うちのニワトリたちは暑さを厭わず30メートル四方くらいを行動。この腹筋台や木陰でしばし休息する。
認知症予防から熱中症対策まで
サイクリストの青春回顧 1000km走破と忘れられない旅の記憶
鎌倉に友人がいた。東京練馬のアパートから18段変速の自転車を何度も飛ばした。大船から鎌倉に入る急坂がキツかったのを覚えている。以来60年余り僕はドロップハンドル一筋だが、やはりハイライトはふるさと祝島までの1000キロを7日で走ったことだろう。
三島大社の床下で寝袋にくるまっている時、地元のヤーさんに絡まれた。京都に近くなった国道1号で疲労からか前方不注意。流したばかりのコールタールにスライディング、大勢の工事人に笑われた。三原駅の待合室で寝ていた夜中、地元ヤクザとよそのヤクザの諍いに巻き込まれて慌てた。青春の思い出だ。
熱中症対策は「貯水能力」が鍵
つい先日、自転車は認知症予防に効果ありとの専門家の見解を目にした。自転車の操縦は筋肉だけでなく頭脳的にも多くの対応が必要ゆえだという。そこでついでに熱中症についても書く。熱中症予防のためには水分補給を欠かさず。そう言われるが、これに加えて大切なのは貯水能力を高めることだ。筋肉細胞には優れた貯水能力がある。筋肉が多いほど体内水分の保持が優れる。
猛暑と戦う自給自足
記録的猛暑の畑の野菜を守るための対策と知恵
ここ数日、ニワトリたちの雨宿りハウスの新設に励んだ。害獣の被害を防止するためネットを二重張りとする。上部に厚手のシートをかぶせる。のべ5日の作業で完成。激しい雨に見舞われる例年ならこれがすぐ活躍するが、今年はおそらく8月、9月の台風シーズンまで出番はないだろう。
暑さは続く、どこまでも・・・はたして努力は報われるだろうか?
畑に手を付くと土が熱い。ほったらかしにしてあったスコップを握るとヤケドするほど熱い。ピーマンは日焼けで一部が茶色。カボチャ、メロン、マクワウリは葉がグッタリ。そろそろ限界だな。唯一、この暑さを喜んでいるのはトマト、いや僕もだ。6月の電気代330円。5月の480円を抜き太陽光発電開始7年で新記録が出た。
水やりで野菜を救う
かくなる上は徹底的に水やり作業。まずホースの延長。常設のホースは30メートル。畑全体に水やりするには20メートル不足。ワンランク下のホースを両端に力任せにはめ込むが、まだ万々歳とはならず。様々な障害物を避けて紆余曲折、ようやく目指す目標に到達。
荷作りを終えた午後5時半。僕が与える水に野菜たちが歓喜の表情を見せる。お盆頃の収穫を目論む白菜やキャベツは根回りを大量の堆肥でカバーしてある。それで乾燥がいくらか防げる。その上で溺れるくらいの水をホースで注入。キャベツ栽培が最も難しい夏。それにあえて挑戦中。
尽くすべき手は尽くす。最善の努力をする。その努力の甲斐なく枯れてしまうものもある。ガックリか、無念か・・・僕は努力が無駄だったと落胆せず。七割方の成功で十分。次は八割方の成功を目指す。
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この記事を書いた人
中村顕治
【なかむら・けんじ】1947年山口県祝島(いわいじま、上関町・かみのせきちょう)生まれ。医学雑誌編集者として出版社に勤務しながら、31歳で茨城県取手市(とりでし)に築50年の農家跡を購入して最初の田舎暮らしを始める。その7年後(1984年)の38歳のとき、現在地(千葉県八街市・やちまたし)に50a(50アール、5000㎡)の土地と新築同様の家屋を入手して移住。往復4時間という長距離通勤を1年半続けたのちに会社を退職して農家になる。現在は有機無農薬で栽培した野菜の宅配が主で、放し飼いしている鶏の卵も扱う。太陽光発電で電力の自給にも取り組む。
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