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田舎暮らしの本 10月号

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田舎暮らしの本 10月号

9月3日(水)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

【「無印良品の家」で叶えた理想の暮らし➀】「陽の家」オーナーインタビュー|「第二の人生に望むもの」に導かれ、 移住と、この家にたどり着いた

神戸で長く都会生活をしている夫婦が選んだ移住先は、渦潮の海に近い島。これまでの人生から見えてきた「大切なもの」と「幸せ」を包容し、ライフスタイルの変化にも対応できる家で、新しい暮らしが始まる――。

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掲載:2025年9月号

Nさん夫妻が選んだ「陽の家」が、水辺の緑によくなじんでいる。
お話を伺ったのは/徳島県鳴門市(なるとし)Nさん夫妻
ご主人は徳島市出身、奥さんは兵庫県明石市出身。神戸市に自宅を構えているが、定年退職後は田舎暮らしをしようと鳴門市高島に土地を購入、2022年11月に無印良品の家を建てた。まだしばらくは夫婦と2匹の愛犬で週末移住を楽しむそうだ。写真/Nさん夫妻が選んだ「陽の家」が、水辺の緑によくなじんでいる。

 鳴門市街には四国本土と橋でつながれた島が3つあり、内海を形成している。その島々のうちNさん夫妻が移住先にしたのは、自然に恵まれた文化都市のような高島。芝生広場や海辺の散歩道が人気の大規模公園、マリーナ、住宅街などがある。高島はかつて製塩業で栄え、Nさん夫妻の家の前には塩田の名残りの水辺が広がる。冬はカモなど渡り鳥がここで過ごす。

 「展望を妨げるものがないのがいいですね」(ご主人)

 水辺の向こうは、運河のような幅の小鳴門海峡。朝はワカメ漁へ向かう漁船が見えるという。この眺望を生かし、周囲の自然環境になじむ日常を実現させたのが、無印良品の「陽の家」だ。

元塩田の水辺の向こうには、運河のような小鳴門海峡が見える。
元塩田の水辺の向こうには、運河のような小鳴門海峡が見える。Nさん夫妻の家がある高島は、四国本土の鳴門市街とは橋でつながっている。

Nさん夫妻の家から約15分歩けば海辺の散歩道へ。ここには芝生広場や遊具のある「鳴門ウチノ海総合公園」があり、家族連れに人気だ。
Nさん夫妻の家から約15分歩けば海辺の散歩道へ。ここには芝生広場や遊具のある「鳴門ウチノ海総合公園」があり、家族連れに人気だ。

愛犬との田舎暮らしの舞台になる家を求めて

景色の広がりが生きる「陽の家」のウッドデッキ。
景色の広がりが生きる「陽の家」のウッドデッキ。

 定年後の移住先を探していたNさん夫妻。ご主人が鳴門市の隣の徳島市出身ということもあり、縁あってここを見つけた。

 「家の前に何も建たないというのでこの土地を選びました」(ご主人)

 隣接する元塩田の対岸には製塩業で栄えた福永家住宅(国指定重要文化財)があり、当面の開発はなさそうだ。また、希望通りの海辺であり、愛犬と散歩できる公園も近い。

 「ここにテントを立てて犬を遊ばせるだけでも……、みたいな感じで土地を押さえました」(ご主人)。家の建築は定年後にと思っていたが、定年後はセカンドハウスローンを組みづらいことが判明。「なら、思い切って建てることにしました」(奧さん)。

 そのさなか、Nさん夫妻は姫路市で無印良品の家のモデルハウスを見学した。住みやすそうだと、すぐ気に入ったという。

 「老後は2人と犬2匹。部屋数はいらない、犬が運動できる広さがあれば」と考えていた夫妻。つくり付けの収納スペースや間仕切りが少ない無印良品の家はイメージに近かった。

 また、その空間のシンプルさはセカンドライフへの準備に変化をもたらしたようだ。

 「私たちはバブル時代を経た世代なので、服やものをいろいろ買ってきました」(ご主人)

 それが神戸の自宅にけっこう残っているという。

 「将来、もし夫が一人になったとき、処分するのが無理なぐらいある(笑)。でも、なかなか捨てられないもので……」(奧さん)

 しかし無印良品の家に住むと決めたことで、持ち物も暮らしもシンプルにする気持ちが強くなったという。

 「この家に収まるもので暮らしていこうと、断捨離できるようになってきました」(奧さん)

 Nさん夫妻は、自分たちに大切なもの、幸せをもたらすものは何かが明確になった人たち。そんな人生の達人に、無印良品の家は響いたようだ。

塩田があった名残りの水辺に、Nさん夫妻の家がある。
この地域にはかつて広大な塩田があった。その名残りの水辺にNさん夫妻の家がある。

愛犬と過ごしたり、景色を楽しみながらお酒を飲んだりと、ウッドデッキでは思い思いの時間を過ごしているそう。
愛犬と過ごしたり、景色を楽しみながらお酒を飲んだりと、ウッドデッキでは思い思いの時間を過ごしているそう。

 

理想の家に近づきやすい無印良品の家

 彼らが選んだ「陽の家」の特徴は、室内から外へと、周辺環境とのつながりや調和を感じられる間取り。自然がすぐ隣にあるNさん夫妻の土地にはぴったりだ。

 「陽の家」は大きな空間を確保しているのだが、Nさん夫妻はより愛犬たちに快適な住環境を希望。彼らが自由に走れて、夫婦とゆったり過ごせる間取りを実現した。

 「無印良品の家は、建売と注文住宅の中間みたいなもの。家の形と大きさが決まっているので、ここはこうしようとイメージしやすかったんです」(ご主人)

 つまり、どう工夫すればより快適な家になるか、モデルハウスをもとに自分たちのアイデアを落とし込みやすかったようだ。

 〝マイホームの建築は3軒目にして理想の家になる〟と、よくいわれる。無印良品の家では、まず完成形があり、見学などでその空間を体感して、自分たちの要望を反映する。これは2軒目の建築に近い状況。つまり、建築1軒目より理想に近い家になりやすい、といえそうだ。

 ところで、無印良品の家といえば建築性能の高さも大きな特徴。阪神・淡路大震災を経験したNさん夫妻にとって耐震性能の高さは心強かった。しかし、それ以外の性能についてはあまり気にしていなかったという。

 「断熱性や防音性の高さの説明を受けていましたが、実際に住んでみて驚きました」(ご主人)

 冬などは、一度室内が暖まればエアコンが不要になることも。これも標準仕様である「ダブル断熱」の外壁や「トリプルガラス」の窓、そして高気密性のおかげ。このあたりの性能は家の説明を聞いても実感しにくいため、無印良品の家では、「実際に住んでいる人の声」に触れる機会を多く用意している。


「陽の家」Nさん宅の間取り。

リビングでは、愛犬が自由に歩くスペースを確保するためシステムキッチンを壁付け。
リビングでは、愛犬が自由に歩くスペースを確保するためシステムキッチンを壁付け。リビングの天井は、一部屋根の形状に合わせた勾配天井となっており、寝室との間の引き戸を開ければさらに広さを感じることができる。「陽の家」の特徴的な大きな窓により、明るい室内が実現している。

キッチンの高い位置に窓を設置し手元を明るく。壁にはステンレスを張り、お手入れを容易に。
キッチンの高い位置に窓を設置し手元を明るく。壁にはステンレスを張り、お手入れを容易に。

お酒好きのご夫婦。グラスなどセレクトしたテーブルウエアを、無印良品の棚で収納を見せながら効率的にお片付け。冷蔵庫も無印良品のものを使用している。
お酒好きのご夫婦。グラスなどセレクトしたテーブルウエアを、無印良品の棚で収納を見せながら効率的にお片付け。冷蔵庫も無印良品のものを使用している。

愛犬の足腰のけがを予防するため、床には滑りにくくなるコーティングをした。これは無印良品の家では施工していないため、家の完成後別業者に発注。
愛犬の足腰のけがを予防するため、床には滑りにくくなるコーティングをした。これは無印良品の家では施工していないため、家の完成後別業者に発注。

 

完全移住に向けて楽しみしかない

 定年後の移住先として建てたNさん夫妻の家。まだしばらくは週末移住だが、すでに楽しい田舎暮らしが始まっている。

 「この家のおかげで、仕事をしている日常との気持ちの切り替えができるようになりました」(ご主人)

 夜に出歩くことはないし、犬とたくさん散歩できる環境なのですっかり早起きにもなった。近所の公園で「犬友」もできたとか。

 暮らしの変化は、ほかにも。

 「家の居心地がいいので、旅行に行くことや、頻繁に外食に出かけることがなくなってきました」(奥さん)

 この家で愛犬たちとのんびり過ごす時間に、何より満たされているという。

 「それからね、週末移住を始めてから、夫は花の名前を覚えるようになったんですよ。花が好きになったみたい」(奥さん)

 この先、Nさん夫妻のライフスタイルが変わっても変わらなくても、この家は寄り添い続けるのだろう。無印良品の家は、「永く使える、変えられる」なのだから――。

 「完全移住後ですか? お酒を飲みながらウッドデッキで犬と一緒にのんびりしたい」と奥さん。ご主人は「この家を拠点に、みんなで四国をドライブしたい」と、愛犬たちの頭をなでた。車はこの家と同じく、愛犬にも快適なこだわりの一台を選ぶつもりだ。

愛犬と一緒の寝室。壁のひとつはクローゼットにした。来客時には引き戸でリビングから隠せる。
愛犬と一緒の寝室。壁のひとつはクローゼットにした。来客時には引き戸でリビングから隠せる。

玄関からリビングへは、すぐ。玄関ホールという区切られた空間ではないので、家に入ったときの開放感が印象的だ。
玄関からリビングへは、すぐ。玄関ホールという区切られた空間ではないので、家に入ったときの開放感が印象的だ。

内装は白で統一された明るい空間。光がよく入るので、いろんなディスプレイも映える。プロジェクターでこの白い壁に投影して、テレビ番組などを楽しむことも。
内装は白で統一された明るい空間。光がよく入るので、いろんなディスプレイも映える。プロジェクターでこの白い壁に投影して、テレビ番組などを楽しむことも。

水遊びが好きな愛犬のために、玄関前の水栓には水浴びできる大きさのガーデンパンを設置。
水遊びが好きな愛犬のために、玄関前の水栓には水浴びできる大きさのガーデンパンを設置。人工芝も敷き、ここからリビングのウッドデッキへも行ける。プチドッグランだ。

 

Nさん家のこだわり! 室内空間を回遊式に

「ケアーン・テリア」のケアン(左)とロビン(右)が快適に暮らせるようにと、洗面所やお風呂へは寝室から直接入れるように間取りを変更。また、洗面所はリビングにも通じていて、2匹が室内全体を回遊できるようになっている。雨の日でも屋内を走り回れるから幸せ! 人にも便利な動線になった。

「ケアーン・テリア」のケアン(左)とロビン(右)。洗面所はリビングに通じていて、2匹が室
内全体を回遊できるようになっている。 洗面所やお風呂へは寝室から直接入れる間取りに。

 

ADVICE

「 さまざまな生活スタイルに対応しやすく、家具をはじめ無印良品のアイテムがよく合う間取りになっています。また、無印良品の家のホームページやSNSは、家の説明動画などの情報が充実していてオススメです。無印良品の家とは別の話ですが、セカンドハウスローン利用なら定年退職する前のほうが審査を通りやすいようです」(奥さん)

「ぜひモデルハウスをご見学ください。私どもは家づくり全般についてご相談に乗りますし、無印良品の家の基本をもとに、何を重視してどうカスタマイズしていくかを一緒に考えていきます。断熱などの住宅性能については、『入居者宅見学会』に参加いただければ、暮らしている方の実感を知ることができます」(MUJI HOUSE事業統括本部 松枝淳之介さん)

 

文・写真/大村嘉正

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  • Nさん夫妻が選んだ「陽の家」が、水辺の緑によくなじんでいる。
  • 元塩田の水辺の向こうには、運河のような小鳴門海峡が見える。
  • Nさん夫妻の家から約15分歩けば海辺の散歩道へ。ここには芝生広場や遊具のある「鳴門ウチノ海総合公園」があり、家族連れに人気だ。
  • 景色の広がりが生きる「陽の家」のウッドデッキ。
  • この地域にはかつて広大な塩田があった。その名残りの水辺にNさん夫妻の家がある。
  • 愛犬と過ごしたり、景色を楽しみながらお酒を飲んだりと、ウッドデッキでは思い思いの時間を過ごしているそう。
  • リビングでは、愛犬が自由に歩くスペースを確保するためシステムキッチンを壁付け。
  • キッチンの高い位置に窓を設置し手元を明るく。壁にはステンレスを張り、お手入れを容易に。
  • お酒好きのご夫婦。グラスなどセレクトしたテーブルウエアを、無印良品の棚で収納を見せながら効率的にお片付け。冷蔵庫も無印良品のものを使用している。
  • 愛犬の足腰のけがを予防するため、床には滑りにくくなるコーティングをした。これは無印良品の家では施工していないため、家の完成後別業者に発注。
  • 愛犬と一緒の寝室。壁のひとつはクローゼットにした。来客時には引き戸でリビングから隠せる。
  • 内装は白で統一された明るい空間。光がよく入るので、いろんなディスプレイも映える。プロジェクターでこの白い壁に投影して、テレビ番組などを楽しむことも。
  • 玄関からリビングへは、すぐ。
  • 水遊びが好きな愛犬のために、玄関前の水栓には水浴びできる大きさのガーデンパンを設置。
  • 「ケアーン・テリア」のケアン(左)とロビン(右)。
  • 洗面所はリビングに通じていて、2匹が室内全体を回遊できるようになっている。
  • 洗面所やお風呂へは寝室から直接入れる間取り。

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