winpy-jijiiのN-VAN車中泊／おいしいキャンプ飯とコーヒー時間の過ごし方

掲載：2020年9月号別冊付録

HondaのN-VANで車中泊を楽しむYouTuberのwinpy-jijiiさん。キャンプ飯の絶品レシピと、カフェタイムの楽しみ方をうかがいました。

winpy-jijii（ウィンピージジイ）さん
昭和25 年、大阪・難波に生まれる。高校時代にキャンプを始め、20代は中型二輪免許を取得してバイクに没頭。バス釣りの趣味が高じて35 歳で滋賀県に移住し、40歳で小型船舶免許を取得。ほかにも大型二種免許、大型特殊免許、アマチュア無線技士の免許を持つ。50代半ばでロードバイクを始め、定年を機にYouTubeを開始。著書に『Life is Camp　winpy-jijiiのキャンプスタイル』（玄光社、定価1760円）がある。

自宅で仕込んで現地で焼くだけ！
ジャークチキンのワンプレート

　YouTubeを見た視聴者さんから、「ジジイはいつもこんなオシャレなものを食べているんですか?」と質問されることがあるんですが、そんなわけありません。家では普通にお茶漬けとか食べてます。ジジイなんで和食も好きですが、キャンプのときに和食をつくるのは、ややこしいんです。簡単に調理できるものがいいから、肉を焼くだけなど、洋風のものが多くなるだけです。時間のないときは、レトルトカレーとかでもいいと思います。

　あとは、自宅で食材を仕込んでおくのもコツ。現地で簡単においしいものをつくることができますよ。

飲食店を営む友人がインスタにアップしていたジャークチキンがあまりにおいしそうで、つくり方を教えてもらったのを、さらにネットで研究してアレンジしました。今日はターメリックライスや野菜を盛り付けてワンプレートに。トマトは家庭菜園で穫れたものです。

ジャークチキンのワンプレート

【材料（2人分）】
鶏もも肉2枚
マリネ液

【マリネ液の材料】
オールスパイス（小さじ2）、チリパウダー（小さじ1）、クミン（小さじ1/2 ）、ナツメグ（小さじ1/4）、シナモン（小さじ1/4）、チリペッパー（好みの量）、ニンニク（ひとかけ）、タマネギ（1/6個）、ショウガ（小さじ1）、ライム（1/6個）、ネギ（好みの量）、オリーブオイル、生のタイム、塩（各適量）

※調合したマリネ液に鶏もも肉2枚を6時間ほど浸け置きしておきます。
※ターメリックライス（米、ターメリック）、野菜はお好みで。

鋳鉄のグリルパンをガスバーナーにかけ、オリーブオイル（分量外）を引きます。

グリルパンで鶏肉を皮目から焼きます。

ふたをして蒸し焼きし、よく火を通します。

鶏肉をひっくり返し、身の部分を焼きます。

100均のスキレットでつくったミートプレスで、肉の反りを抑えます。

両面がこんがりと焼けたら完成です。

ライムをカットします。レモンより酸味がやわらかで、チキンに合うんです。

ターメリックライスは、事前に、米にターメリックを適量加えて炊いておきます。チキン、野菜と一緒に彩りよく盛り付けたら完成です。

コーヒーは自作した道具で楽しむ
ワインの木箱でコーヒーボックス

　コーヒーを飲むことが多いので、道具をまとめておけるコーヒーボックスをつくりました。車なら、多少重くても運ぶのが苦になりませんしね。このコーヒーボックスはネット通販で買ったワインの木箱を活用したもので、コーヒーミルやコップ、ステンレスボトル、ペーパーフィルターなどをすっきり収納できます。

　コーヒーは豆にこだわりがあるわけではないですが、酸味が少ないものが好みです。時間があるときは豆をミルで挽きますが、ドリップパックで手抜きすることもありますよ。お湯を沸かす時間を短縮するために、ボトルにお湯を入れて持っていくようにしています。

2000円くらいのワインの木箱2個を使い自作したコーヒーボックス。木箱は2つとも浅くして、蝶番（ちょうつがい）で観音開きにできるようにしました。中の棚板は、木箱の端材を活用しています。下の引き出しにはペーパーフィルターを、棚にはシェラカップやコーヒーミル、紙コップ、ステンレスボトルなど一式セットにして運べます。

コーヒー豆はステンレス製の手回しのコーヒーミルで挽きます。ミルはPORLEX（ポーレックス）のもの（6930円）。

ドリッパーは100均で見つけたシリコンカップに穴をあけて改造したもの。折りたためるので携帯しやすいです。 コーヒーカップはKUPILKA（クピルカ）（2800円）。木繊維とポリプロピレン素材でできているので軽く、耐熱性もあります。

ドリッパーホルダーは、まな板立てに足場板を組み合わせてつくりました。

車を遊びの基地にすると
そこから楽しみが広がります

　高校時代、ワンダーフォーゲル部の友人に誘われて、夏休みにキャンプに行ったのがアウトドアに触れるきっかけでした。当時、ジジイはワンダーフォーゲルとかに興味がなくて、野球部やったんですけどね。琵琶湖に行って、固形燃料で飯ごう炊飯をして、缶詰のカレーを温めて食べて、1週間滞在しました。20代のころは車に興味があって、アウトドアからしばらく遠ざかっていましたが、バス釣りをするようになって、車で寝ることが増えたんです。最初は、湯を温めてパンを食べる程度でしたが、自然と車で快適に過ごせる工夫をするようになっていきましたね。車中泊というのは、車で泊まることが目的やなくて、観光地に行ったり、登山をしたり、魚釣りをしたり、そこから始まる楽しみがあると思うんです。車はあくまで遊びの基地やね。だからこそ、車でいかに快適に過ごすかを追求したくなるんです。

　今年の1月から、N-VANに乗り始めて、徐々に車中泊仕様に手を加えてきました。ほぼ完成に近づいたのですが、実は昨今のコロナ騒動で遠くに行けてません。家から近い琵琶湖のほとりで予行演習をしているんですが、遠くに行ったら、新たな改善点も見えてくると思うんです。気付いた都度、手を加えていくことで、バージョンアップさせていこうと思っています。この車で早く旅に出たいですな〜。

ROBENS（ローベンス）のタープは色が好みで愛用しています。サイズは3×3m（1万6136円）。伸縮する物干し竿を活用して設営しました。動画の撮影は、パナソニックのミラーレス一眼レフカメラ、LUMIX GH4やコンパクトデジタルカメラを使い分けています。撮影したあとは現地で撮りこぼしがないか、i Padで確認しています。iPadで映画を見ることも多いですね。