農業YouTuber黒壁の「誰でも手軽に家庭菜園」vol.21
YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営する黒壁勇人(くろかべ・はやと)さんが、誰でも気軽に家庭菜園を楽しめる方法をまるっとレクチャーする本連載。第21回のテーマは「10月に植えるべき野菜」!
急に肌寒くなってきたこの季節。実は今こそが、秋野菜の植え付けラストチャンスなんです。黒壁さんも「10月は大慌てで植え付けしてます!」というほどの追い込み時期。今回は、そんな黒壁さんが「今すぐ植えてほしい!」と太鼓判を押す、秋野菜BEST5を紹介します!
本格的に寒くなる前に“秋野菜”を植えよう!
10月といえば、季節の変わり目。ついこの前まで半袖を着てたのに、朝晩はすっかり冷え込むようになってきましたね。この時期、僕はいつも大慌てで植え付け作業をしています。なぜなら、寒くなる前に絶対に植えておきたい秋野菜があるから!
というわけで今回は、僕が「今すぐ植えてほしい!」と本気で思っている10月に植えるべき秋野菜BEST5を紹介します!
なぜ“今”植えないとダメなの? その理由は3つ!
① 気温の変化
これから冬に向けて気温がどんどん下がっていきます。
実は、野菜には発芽に必要な“最低温度”があり、それを下回ると芽が出なくなってしまうんです。
特に今回紹介する秋野菜たちは、気温が低くなるほど発芽率がぐっと下がるので、早めの植え付けがポイント!
② 日照時間の変化
10月後半になると日が短くなり、野菜の成長スピードがダウン。
植え付けが遅れると野菜が十分に育たず、小さいまま冬を越してしまうことも。
つまり「今植える=しっかり育つ」なんです。
③ 霜の影響
霜に当たると甘みが増す野菜もありますが、苗が小さいと霜で枯れてしまうことも。
初霜は地域によって異なりますが、おおよそ11月下旬〜12月上旬。
それまでにある程度の大きさまで育てておくことが大切です!
10月に植えるべき野菜BEST5!
秋植えの野菜は、夏に比べて害虫が少なく、農薬をほとんど使わずに育てられる“初心者向けの季節”。
さらに収穫期間が長い野菜も多く、コスパの良さも抜群!
今回はそんな10月植えおすすめの野菜を、黒壁さんが厳選してランキング形式で紹介します。
第5位|ほうれん草
霜に当たると甘くなる! 冬の貴重な緑黄色野菜
寒くなる季節にぴったりの「ほうれん草」は、発芽率が下がる前に早めに植えるのがコツ。育て方も簡単で、初心者にもおすすめです。
ポイント
- 発芽するまではしっかり水やりを。
- 発芽後は“乾燥気味”に育てるのが◎。
→根がしっかり張り、寒さに強くなる!
冬に霜を受けて甘く育ったほうれん草は格別ですよ!
第4位|春菊
鍋の季節に大活躍!高コスパで手間いらずの万能葉野菜
寒い季節に欠かせない春菊。買うと意外に高い野菜ですが、家庭菜園ならたっぷり収穫できます。病害虫が少なく、農薬いらずで初心者にもおすすめ。
ポイント
- 種はやや密植気味にまく!
→柔らかい葉がたくさん育ちます。 - 間引きしながら収穫し、摘芯すると脇芽が増えて長期間楽しめます。
ベランダ菜園でも育てやすく、冬の鍋シーズンに重宝すること間違いなしです!
第3位|玉ねぎ
冬越しして春に収穫! 家庭菜園の定番中の定番
玉ねぎは、植え付けのタイミングがめちゃくちゃ重要なんです。早すぎると冬の間に花が咲いてしまうし、遅すぎると小さいまま冬を迎えてしまう……。つまり、今まさにタイムリミット!
もうこの時期になると種まきは間に合わないので、苗を急いで準備しましょう。苗は太すぎても、細すぎてもダメ。目安は鉛筆くらいの太さがベストです。このタイミングを逃すと、来年の玉ねぎは“おあずけ”になっちゃいますよ。
ポイント
- 浅植え!
→深く植えすぎると玉が太らない! 根元の白い部分がちょっと見えるくらいが◎ - 追肥は2月と4月に。
→寒い時期と暖かくなってきたタイミングでしっかり栄養補給。
春には立派な玉ねぎが収穫できます。“今”植えるかどうかが、来年の食卓を左右しますよ!
第2位|にんにく
1片が1玉に! 高コスパでうれしいスタミナ野菜
にんにくは放っておいても育つ“神野菜”! さらにたった1片植えるだけで、6〜8倍に増えるコスパ抜群の野菜です。
💡 黒壁流ポイント
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マルチを張る:雑草防止と保温効果。
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芽かきを忘れずに:春先に伸びてくる“にんにくの芽”を摘むことで、栄養が球に集中!
芽かきした「にんにくの芽」も食べられるので、一石二鳥。家庭菜園初心者でも大満足の収穫が期待できます。
第1位|いちご
植えるなら今すぐ! 甘くてかわいい家庭菜園の人気者
第1位は、僕の娘も大好きないちご! 10月上旬が植え付け適期なので、今すぐ苗を確保して植えましょう。
一度植えれば2年は収穫でき、子株を増やせば無限に増殖可能。高コスパで楽しめます。
品種は「とちおとめ」「あまおう」「章姫」あたりがおすすめ。どれも味はもちろん、病気に強いので初心者でも安心です。
ポイント
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クラウン(成長点)を埋めない!
→地表と同じ高さで植えるのが基本。 -
黒マルチで保温&雑草防止。
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冬の間にしっかり寒さに当てると、春に花がたくさん咲く。
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古い葉はこまめに除去して病気予防。
家庭菜園の楽しさと達成感を一度に味わえる、まさに“最強の秋植え野菜”です!
まとめ|タイムリミット間近! 今すぐ植えよう!
今回紹介した野菜たちは、どれも今がラストチャンス。「もう今年はいっか……」なんて諦めたら、1年間おいしい野菜を逃しちゃいます!
秋の家庭菜園は、初心者でも楽しめる最高の季節。今すぐホームセンターへ行って、苗を確保しましょう! 寒くなる前に植えれば、冬も春も“おいしい時間”が待ってますよ!
写真提供:YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」
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この記事を書いた人
黒壁勇人(農業YouTuber)
黒壁勇人(くろかべ・はやと) 北海道出身の農家の息子。 登録者数7.13万人のYouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営。 農業声優Machico「週末ノウカー」準レギュラー、 第3期サントリー本気野菜公式アンバサダーも務める。 より多くに人に農業の魅力を知って欲しいと、YouTubeチャンネルでは、家庭菜園から野菜の植え方・育て方、そのコツまで誰でも簡単に農業を楽しめる方法を初心者にもわかりやすく紹介している。
Instagram:@kurokabe_farm
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