掲載:2022年5月号
2022年3月上旬の情報です。
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宮崎県中北部の山間部に位置する美郷町は、面積の約92パーセントを占める山林と豊かな水資源に恵まれ、農林業が盛んな「美しい郷(さと)」。中心部から少し離れた静かな集落に、古民家再生や菜園での自給自足といった、田舎暮らしの王道を楽しめる0円の物件がある。
【美郷町の物件①】前面が開けた国道沿い!田畑付きの5DK
木々に囲まれた平屋と風格ある3階建て古民家
宇納間(うなま)地蔵尊大祭などの伝統を継承し、「星降る地蔵の里」ときたしても親しまれる町内北部の北郷(きたごう)エリア。田畑や民家がほどよく混在する入下(にゅうした)地区の国道沿いに、宅地だけで約500坪におよぶ物件が現れる。敷地の上段に立つ平屋の母屋もさることながら、昭和初期に建てられたという木造3階建ての離れがひときわ目をひく。
「もともとは解体したいというオーナーさんからの相談があり、その費用が600万円ほどとのことでした。しかし、特に離れのたたずまいが美しく、壊してしまうのはもったいない。試しに0円で出してみれば、気に入った方が活用してくれるのではないかと考えたんです」
そう話すのは、政策推進室の川西邦明(かわにしくにあき)さん。離れは敷地の上下2段にまたがり、2階部分と平屋の母屋が並列。それでいて3階部分と母屋の屋根がほぼ同じ高さに設計されるなど、不思議なつくりになっている。
道路の向かいには合計467坪の田畑が付いているが、空き家バンク物件との同時取得なら農地法の規制が緩和。その農地を含めて南側が開けた風景も魅力だが、難点は建物の傷みが激しいことだろう。日当たりが悪く、湿気がこもりがちな北側を中心に、床の劣化が著しい。離れに至っては大量の家財、一部の床や屋根の崩落、水回りの不備など、そのまま使える場所は皆無に近い。それでも建物の趣や敷地の風情にひかれて問い合わせが相次ぎ、3月現在で4人が交渉中だという。
「離れを最大限に活用して、ゲストハウスやお店をやりたいという希望者も。唯一無二の物件を生かすアイデアと行動力に期待しています」
と、川西さん。近くには遊漁券を買えばウナギなどの渓流釣りが楽しめる五十鈴川、移住者夫妻が立ち上げた「こどもえんやったらyattara(やったら)」などもあり、幅広い世代が楽しめるはず。
【物件データ】
宮崎県美郷町
0円
土地:495坪・1639㎡
延床:43坪・142㎡
菜園:467坪
改修費補助:最大50万円
家財処分費補助:最大10万円
●5DK●宅地●傾斜地●都市計画区域外●築41年●簡易水洗●北方延岡道路北方ICより約12km●北郷の木造平屋。南側に幅約3.5mの舗装公道。ほかに延床85坪の3階建て、雑種地33坪、原野271坪、畑147坪、田320坪が付属。車で美郷北学園へ約8分、北郷支所や北郷診療所へ約10分。土砂災害特別警戒区域。付近の墓は撤去予定。
●問い合わせ先:政策推進室☎0982-62-6203
周辺環境 ココがGOOD!
美郷町自慢のスポット
石峠レイクランド
ダム湖畔でレジャーを堪能
大内原ダム湖畔の石峠レイクランドは、西郷温泉「美々川」、コテージ、フリーテントサイト、遊具施設、夏季のプールなどが整備された総合レジャー施設。ほかにもウエイクボードや移動式サウナなど豊かな自然に囲まれて多彩に楽しめる。
文・写真/笹木博幸
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