掲載:2022年5月号
2022年3月上旬の情報です。
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0円物件に続き、こちらも価格5万円と破格だが、実際に住むためにはクリアすべき課題が多く、上級者向け。とはいえ、視界が開けた高台のロケーションは希少。劣化が進んだ家屋を生まれ変わらせることができれば、見晴らす絶景はより感慨深いものになるだろう。
【美郷町の物件②】見晴らし良好な山中の古民家6DK
高台の小さな集落で、山々を眺めながら過ごす
石峠レイクランドをはじめ、名瀑や河川プールなど自然と触れ合える名所が多い西郷(さいごう)エリアは、平安時代から続く田植祭りの「御田祭(おんださい)」でもおなじみ。その一角をなす山三ケ(やまさんが)地区でも、耳川(みみがわ)べりから狭い山道を車で15分ほど上がった小さな集落に立つのが、築60年余りになる平屋の日本家屋だ。
「夏は涼しい環境。冬の積雪はほとんどありませんが、凍結の可能性があるのでスタッドレスタイヤは必要です。この物件の一番の魅力を挙げるなら、標高約350mの高台から一望できる山々の景色でしょう。夜の星空もとてもきれいですよ」
環境のよさと5万円という安さをアピールする半面、政策推進室の川西さんは注意も促す。
「山の斜面が迫る建物奥側の湿気がひどく、一部の外壁が崩れてしまったこともあり、この1年ほどで状態が急速に悪化しました。動物が入り込んでいる形跡もあり、すでに手遅れかもしれませんが、少しでも早く対策を講じる必要があります」
床、壁、天井に加え、屋根から水回りまで全面的な改修には多額の費用を要すると同時に、大きな課題がもう1つある。
「前面の道はそれぞれの家の私有地で、法的な接道がありません。大規模改修や建て替えに当たって金融機関の融資が受けられず、すべて自己資金で賄わなければいけません。しかも、ここへ至る道は大型トラックが入れず、資材の搬入・搬出にも時間と費用を要するでしょう」
と、川西さん。建物の劣化は構造部分にまでおよんでいるため、DIYでの改修もかなり腕に覚えがあるか、よほどの根気がなければ難しい。あとは、静かな山里で絶景を眺める暮らしにどれだけの価値を見いだせるか。まずは最低限必要な改修を施して、別荘として利用するのがいいかもしれない。
【物件データ】
宮崎県美郷町
5万円
土地:130坪・433㎡
延床:38坪・125㎡
改修費補助:最大50万円
家財処分費補助:最大10万円
●6DK●宅地●傾斜地●都市計画区域外●築61年●汲取●東九州自動車道日向ICより約48km。日豊本線日向市駅より約48km●西郷にある木造瓦葺き平屋。集落管理水道の管理費月1000円(使用料なし)。車で諸塚診療所へ約13分、諸塚小学校へ約16分、諸塚中学校へ約14分、美郷町役場へ約30分。土砂災害警戒区域。
●問い合わせ先:政策推進室 ☎0982-62-6203
周辺環境 ココがGOOD!
美郷町移住支援情報
1泊1000円でお試し滞在
まちの魅力を体感しながら住まいや仕事探しができるよう、2タイプのお試し滞在施設を用意している。チェックイン・アウトが平日なら「黒木の郷」(定員4人または6人)、休日と重なる場合は石峠レイクランド内の宿泊施設「美郷と、」(定員10人)が利用でき、どちらも移住希望者なら利用料は1室1泊1000円。
問い合わせ先:政策推進室 ☎0982-62-6203 https://www.town.miyazaki-misato.lg.jp/list00158.html
文・写真/笹木博幸
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