掲載:2022年5月号
東洋経済新報社の「住みよさ」調査で、人口50万人以上の都市のうち5年連続で第1位を獲得したこともある宇都宮市。2人の子どもをのびのび育てている移住者の暮らしから、地域の魅力が見えてきた。
宇都宮暮らしを楽しんでいます!
Sさん●41歳 奥様●42歳 子ども(6歳と5歳)
昨年6月に東京から移住。SさんはIT企業、奥様は日用品・化粧品のメーカーにテレワーク勤務中。子ども2人は同じ保育園に入園できた。
広い家に菜園スペースもあり。のびのび子育て
Sさん家族が暮らすのは、4SLDKの広い戸建ての賃貸。「子ども部屋は1人1部屋確保できたし、庭に菜園スペースもあるので、ネギやホウレンソウなど10種類くらいの野菜をつくっているんですよ」とSさん。車で10分圏内にスーパーが5つほど、子どもたちをのびのび遊ばせられる大きな公園もある。引っ越してまだ9カ月だが、野菜をいただいたり、子どもを家に招いてくれるご近所さんもできた。「子どもたちも遊ぶ場所が多くて、のびのびと子育てできます」と奥様も笑顔を見せる。
県庁所在地でも見つかった月10万円以下の賃貸住宅!
宇都宮市は北関東最大の都市で、都心まで新幹線なら1時間弱だ。コロナ禍の前から都心への通勤者が多い東京の衛星都市だが、移住担当者によると市役所に寄せられた移住相談の問い合わせ数や最大100万円の移住支援金の申請は、この1年間で急増しているという。
2021年6月に東京から宇都宮市へ移住したSさんも申請した1人。
「移住前の仕事を継続しているテレワーク勤務も申請の対象になり、わが家も支援金を受け取ることができました。都心の2DKのマンションから宇都宮の広い戸建てに移ったので、主に家具の購入に充てたんですよ」
Sさん夫妻がテレワークに移行したのは3年前だが、狭いマンションで2人の子育てと仕事を両立するのは大変。東京の郊外か奥様の実家がある宇都宮市にするか迷ったが、後者を選択した。いい物件に巡り合ったのが決め手になったという。
「月10万円以下の賃貸住宅を探したら、ちょうど築7年の物件が見つかりました。オーナーは東京にいて、『しばらく使わないから長く住んで』とおっしゃってくださいました」と奥様は満足そう。
宇都宮市は、2017年から5年連続で保育園の年度初めにおける待機児童ゼロ。市内200カ所以上に授乳室やオムツ替えの場がある「赤ちゃんの駅」を設けるなど、子育てしやすい環境となっている。
「うちの子どもたちは2人とも同じ保育園に通うことができました。妻の親類や親切なご近所さんがいて精神的に落ち着きましたね。子どもたちが高校を卒業するまで、子育てしやすい宇都宮で暮らしたいと思います」とSさんは話す。
宇都宮市は、駅東口の整備や次世代型路面電車LRTの整備など、今後も暮らしやすい環境を整えるプロジェクトが目白押し。都市機能と自然のバランスが取れた宇都宮市は、都会の仕事を継続する現役世代にとって魅力たっぷりの移住候補地だ。
宇都宮の魅力はこれ!
宇都宮市の物件相場
宇都宮駅の東口は、再開発が進んでいることから人気が出ているエリアで、分譲マンションもできて完売している。住宅地も多い市の西側エリアは、バスの便が多く、利便性と田舎らしい暮らしが両立できる。北側は市街化調整区域や工業団地が多く、家を建てるのに制限がある。中古売家の相場は1000万~1500万円で、1000万円以下もあるが古かったり改
修が必要だったりする。
宇都宮市移住支援情報
18歳までの医療費無料化など、全国トップクラスの子育て環境
宇都宮市は、都会的な環境と自然的な環境を兼ね備え、都心まで新幹線で48分と好立地で住みよいまち。次世代型路面電車LRTの整備など、誰もが移動しやすい公共交通ネットワークを構築。高校3年生相当(18歳)までの医療費無料化など、全国トップクラスの子育て環境も整備している。人や企業に選ばれる持続可能なまちづくりが進行中だ。
お問い合わせ:宇都宮市人口対策・移住定住推進室 ☎︎028-632-2115
https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/shisei/machi/1013748/
文/山本一典 写真/阪口 克 写真提供/宇都宮餃子会、宇都宮市
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