兵庫県北部に位置する豊岡市(とよおかし)は、都市機能が整った中心市街地、湯どころの城崎町(きのさきちょう)、日本海を望む竹野町、高原リゾートの日高町、“但馬の小京都”出石町(いずしちょう)、里山エリアの但東町(たんとうちょう)と、個性の異なる6エリアに大別される。じっくり選んでスムーズに移住できるよう、幅広い支援メニューを用意している。
移住へ向けた各段階ですぐに役立つ支援を実施
コウノトリが舞い、豊岡鞄の産地であり、演劇が盛んで、城崎温泉で知られ、マツバガニがおいしい豊岡市は、若い世代が集まる人気移住地でもある。先駆的な移住支援策が特徴で、下調べから実際の移住に至るまで、各ステージに応じた支援メニューを用意している。
「市の移住担当部署に就職相談員を配置し、仕事相談にもワンストップで対応できることが強みです。また、民間の相談窓口『暮らしのパーラーTOYOOKA』は、休日やオンライン相談にも対応。相談員自身が移住者で、移住希望者により近い目線でお話しできます」
と、環境経済課の増田善光(ますだよしみつ)さん。下見時には、大人1人1泊2000円の宿泊費補助、1日3000円のレンタカー代補助、さらに市内の但馬空港まで1人片道4000円の航空運賃補助を実施(各利用回数制限あり)。移住時には最大10万円の引っ越し代補助のほか、「飛んでるローカル豊岡」掲載物件を対象に最大100万円の改修費補助を用意しており、移住後3年以内と適用期間に余裕がある。
移住後の特典としてユニークなのが、「コウノトリ育む農法のお米10kg」のプレゼント。
「農家さんのところへ受け取りに行っていただき、環境に配慮した農法のお話を聞いていただくことが一番の目的です」
と、増田さん。情熱を持つ農家と出会い、市の取り組みを知るきっかけにもなっている。
豊岡市移住支援情報
創業から新規就農まで応援
市内で創業する場合、最大100万円の補助を実施。補助率は店舗改修費や設備購入費など対象経費の3分の1以内だが、女性または45歳以下の人なら2分の1以内となる。IT関連の事業所の新規開設には県の補助と合わせて最大1210万円を交付。就農支援は原則50歳以下を対象に、豊岡農業スクールの研修生を毎年募集している。
問い合わせ先:環境経済課 ☎0796-21-9096 https://tonderu-local.com
文・写真/笹木博幸
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする