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田舎暮らしの本 1月号

12月2日(金)
850円(税込)

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神戸で里山暮らし! 街の近くの田園で、古民家ベーグル店や農業も【兵庫県神戸市】

神戸市の北区と西区には茅葺き屋根の古民家や田園風景が今も残り、移住先としても注目を集めています。その風景に惹かれて移住した家族、里山エリアに通いながら農業を営む女性、神戸の里山を愛する2組のエピソードをご紹介します。

 

「神戸の里山暮らし」は、神戸の中心市街地からおおむね30分圏内!

 人口約151万人の神戸市でも、少し内陸へ入った北区と西区には里山が広がる。神戸市の中心市街地から車や電車でおおむね30分圏内に、昔懐かしい田園風景が残る。三宮駅からは岡場駅(北区)へ地下鉄と神戸電鉄で約30分、西神中央駅(西区)へ地下鉄で約30分。大阪市内からは高速道路を利用して車で約1時間と近い。

 

神戸で古民家ベーグル店! 都市近郊の田舎は、子育てにもカフェにも最適

神戸の里山エリアで暮らす村上さんファミリー
村上敦隆(あつお)さん・紀子(のりこ)さん夫妻は、敦隆さんが修業するパン店への通勤を考えて兵庫県宝塚市から西宮市に移住。独立後、風情あふれる自然環境に魅せられ、神戸市の淡河町へ。神戸市指定有形文化財の茅葺き古民家に移住し、ベーグル店を営む。村上さん夫妻と、中央右は寛季(ひろき)さん(14歳)、左は夏規(なつき)さん(10歳)。

 おしゃれな港町、洗練された都会というイメージが強い神戸。それでいて市街地のすぐ近くに、古きよき里山の暮らしが今も息づく。なかでも北区の淡河町(おうごちょう)へ移り住み、築260年以上ともいわれる古民家でベーグル店「はなとね」を営んでいるのが、村上敦隆さん(44歳)・紀子さん(45歳)夫妻。移住のきっかけを敦隆さんはこう振り返る。

 「たまたま淡河町へ遊びに来たとき、周辺地域とは一転して田舎感が強く、子どもたちものびのびと暮らせそうだと感じました。このまちで住みたいと思っていたところ今の家を紹介され、一目ぼれしたんです」

 2014年に移住すると、自宅兼工房として整備した。お隣さんが育てた米を使う米粉や豆乳が主原料のスチームベーグルと、誰もが食べやすいソフト食感のベーグルを敦隆さんがつくる。「お客さまにも周辺の自然環境と併せて楽しんでもらおう」と、木・金・土曜には店頭販売を行い、座敷や縁側でのイートインにも対応。都市部から車で30分〜1時間の場所でありながら、本格的な田舎の情緒と茅葺き屋根の風情が楽しめることから話題を集め、リピーターも少なくない。

 「季節ごとに色づく花や緑、鳥やカエル、ヒグラシ、秋の虫など、いろんな自然の色と音に囲まれてにぎやかです(笑)」

 と、紀子さん。ひときわ澄んだ空気に包まれる冬を含めて、日々得られる精神的な充足感はこの場所ならではだという。

誰にでも喜んでもらえるベーグルを日々探究する敦隆さん。
「はなとね」http://hanatone.jp

ベーグルとスチームベーグルは合わせて20種類前後。ネット通販のほか木・金・土曜には店頭販売を行い、イートインでサンドイッチも。

庭を望む縁側でくつろぐ村上さんファミリー。季節ごとに変わる自然の音や風景がお気に入りだ。

 

神戸で新規就農! ニュータウンから車で10分の農地へ通勤

神戸の里山エリアに通う尾﨑七海(おざきななみ)さん
神戸市須磨区出身。就職先の農業プラントメーカーで農家と接するなかで農業を志し、農園や兵庫楽農生活センターでの研修を経て「おざき農園」を創業。「神戸の里山なら生活拠点を変えずに農業が始められ、消費者との距離が近いのも利点です」と、尾﨑さん。Instagram/@ozk_nnm

 一方、神戸市須磨区のニュータウンに暮らしながら、車で約10分の西区の農地へ通うのは、今年春に「おざき農園」を立ち上げた尾﨑七海さん(29歳)。神戸の里山での独立を選んだのは、次のような理由があった。

 「今の生活の便利さは譲れなかったし、手の届く範囲に消費者がいる場所が理想的でした」

 注文に応じて新鮮な野菜が届けられることも利点で、朝穫りの野菜が昼には八百屋に並び、その日の夜の食卓を彩る。

 「これから後継者のいない農地が一気に出てきても、なるべく受け入れていけるよう、まずは法人化が当面の目標です」

 そう話す尾﨑さんは、農業人口を増やすため新規就農希望者の相談にも対応。農村の風景を守る活動を続けていく。

 

農地はビニールハウス2棟を含めて約30a(900坪)。受注生産で多品目を栽培。

仲間2人はTwitterで募集。江本幸美さん(右)は兼業で東灘区のベッドタウンから通う。

 

神戸市の里山エリア TOPICS

1.神戸ネクストファーマー制度

 農業への参入には農業研修に1年以上専念する必要があり、気軽に挑戦しにくく、会社を辞めることへの不安も。そこで神戸市では、認定研修機関で計100時間程度の研修を受けると、小規模農地(100㎡~1000㎡未満)が借りられる制度を創設。さらに移住や週末農業などで2年間適切に管理すれば、農業に本格参入もできる道を開いた。

2022年6月現在、認定研修機関は6施設。希望の内容や地域に応じて選べる。

 

2.里山エリア初のお試し住居

 淡河町の里づくり拠点施設「ヌフ松森医院」内にあるお試し住居が「WEEKヌフ」。昭和レトロな雰囲気を残しつつ快適にリノベーションされた空間で、最長30日間滞在できる。体験料は2泊3日5000円、追加1泊1人1000円。大人1人につき小学生以下1人が無料。
問い合わせ/ヌフ松森医院内 ☎080-6619-6527

神戸の里山暮らしを気軽に体験。体験プログラムも多数用意している(要予約)。

 

3.里山エリアのことはコーディネーターにお任せ!

 神戸市では、里山暮らし希望者と農村地域の橋渡し役となる「農村定住促進コーディネーター」を配置。北区は「淡河の明日を考える会」、西区は「西区の農村の未来を考える会」が窓口となり、移住相談への応対や住居・農地の情報提供、移住後のサポートなどを行う。

「私たちがお手伝いします!」
左から、農家で西区担当の大皿一寿さんと、東京からの移住者でもある北区担当の鶴巻耕介さん。

 

<お問い合わせ先>
一般財団法人  神戸農政公社
☎078-991-1557
https://kobenoseikosha.jp/sato/sato.html

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