田舎暮らしの本 編集部
掲載:2022年9月号
公共交通機関のネットワークが万全ではない田舎では、マイカーの所有は必須。そこで「田舎暮らしに便利な車大賞2022」では、田舎暮らしだからこそ便利で使いたくなる車をプロの目線でピックアップしました。
環境に優れたイメージのあるEV(電気自動車)ですが、使い方によってはハイブリッド車やPHEVのほうが向いている場合もあります。田舎だからこそ!のメリットとともに優秀な車種を紹介します。
近場の利用のみならEV、遠出もするならPHEV
近年、注目を集めているEVだが、電気を動力とする車両にはいくつか種類がある。ハイブリッド車やFCV(水素自動車)なども電動車両の一種だが、ここでは家庭用のコンセントや急速充電器などから直接電気を給電できる、EV(BEV)とPHEVからセレクトしたい。
従来は充電1回当たりの航続距離に焦点が当たっていたEVだが、最近ではコスト削減のため、通勤や買い物など近場の利用がメインの人に向けて、あえて電池容量を少なめにしたEVが設定されるようになった。長距離を走る可能性がある人には、ガソリンを使って発電できるPHEVを用意するなど、役割分担が進みつつある。
ガソリンスタンドが減った田舎に、EVは適している!
近未来的なイメージのあるEVだが、最近では都市部ではなく、日常的に車を使用する地方でこそ活躍するジャンルとの評価が高まっている。賃貸の駐車場や立体駐車場の割合が高い都市部では、新たに充電設備を設置することは難しいが、自宅に駐車スペースのある環境なら比較的容易だ。なによりガソリンスタンドの減少で困っている田舎では、自宅で充電できるEVはとても便利な存在。国や自治体の補助金も利用できるため、いまなら比較的手ごろな価格で購入できるのもメリットだ。
日産・サクラ/三菱・eKクロスEVの場合、普通充電器なら約8時間で満充電可能。満充電で180km(WLTCモード)を走行可能なので、普段使いには充分だ。
特別大賞
■■評価のポイント■■
「ご近所車としては最適で圧倒的に低価格!」(ウナ丼さん)
日産・サクラ/三菱・eKクロスEV
新たにデビューした軽EVの兄弟車。最高出力47kW(64PS)のモーターを搭載するが、駆動用バッテリーは20kWhに抑えられ、コスト削減されている。急速充電の効率は高くないので、自宅で普通充電し、近所のみを利用する日常のアシに向いている。
●車両本体価格:239万8000円〜294万300円●全長3395×全幅1475×全高1655㎜●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池●総電力量:20kWh●定格出力:20kW●駆動方式:FWD●燃費(WLTCモード):124Wh/km
詳細はこちら!→■日産・サクラ
詳細はこちら!→■三菱・eKクロスEV
大賞
■■評価のポイント■■
「近場も遠出もレジャーでも万能に活躍する1台です」(中本さん)
三菱・アウトランダーPHEV
3列シートを備えるSUV。満充電からは83km(カタログ値)のEV走行が可能で、充電がなくなってもエンジンで発電して走行でき、モーターとエンジンの両方を使用したハイブリッド走行もできる。雪道や高速走行も安定しているオールラウンダーだ。
●車両本体価格:462万1100円〜532万700円●全長4710×全幅1860×全高1740〜1745㎜●エンジン:直列4気筒●排気量:2359cc●駆動用バッテリー:リチウムイオン電池●総電力量:20kWh●定格出力:40kW●駆動方式:4WD●燃費(WLTCモード):16.2〜16.6km/L・227〜239Wh/km
詳細はこちら!→■三菱・アウトランダーPHEV
以上、『田舎暮らしの本』の「田舎暮らしに便利な車大賞2022」のEV(電気自動車)部門で受賞した名車をご紹介しました。
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