岩手県の東南部に位置する遠野市(とおのし)は、人口は約2万5000人。昔ながらの馬とともに暮らす「曲り家」などの原風景が残り、カッパや座敷童子などの民話が伝承されています。市内各地に柳田國男の『遠野物語』の舞台となった場所が数多くあり、人と妖怪が共存していたと思わせる雰囲気を感じることができます。一方で市の中心部には、市役所や商業施設、飲食店、病院などが集まっています。
遠野市の中心市街から数㎞離れたところにあるのが、人びとを驚かせたという伝説が残る「カッパ淵」。常堅寺という寺の脇を流れる小川で、夏になると、キュウリが結ばれた釣り竿が設置され、カッパの捕獲に挑戦できます。ただし、カッパを捕獲するためには遠野市観光協会で販売している「カッパ捕獲許可証」の購入が必要です。
ここで紹介する物件の近くにあるのが鍋倉公園です。この鍋倉公園は、文化庁の史跡名勝天然記念物に指定された鍋倉城跡が整備されたもので、市民の憩いの場となっています。鍋倉城跡は、岩手県内屈指の大規模な中世山城の遺構が良好に残され、近世期も盛岡に次ぐ政治経済の中心地であった遠野南部家の拠点として、大きく改変されずに使用されました。戦国期から明治期まで存続した稀有な城郭です。城跡は遠くを見渡すために高台に建てられたため、公園からは緑豊かな遠野市の市街地が一望できます。
2021年7月にオープンした「こども本の森 遠野」は、かつて呉服店として営んでいた町家を、世界的建築家の安藤忠雄氏が改築して遠野市に寄附した施設です。通常の図書館とは異なり、貸し出しは行わず施設内で本を読むかたちとなっています。ここで紹介する物件からは約500mと近くです。
来内川と鍋倉公園に近い立地
遠野市の市街地にあるため、鍋倉公園や市役所などの公共施設が徒歩圏内。また、こども園、小学校、スーパーも800m以内と生活しやすい環境です。中学校は約1.9㎞。物件の目の前を来内川(らいないがわ)が流れていて、気軽に涼みに行くことができます。
物件は、アンティークさが漂う築61年の木造2階建てです。外壁は、白い板を洋風建築によくみられる横張りにしてあるため、木造でありながらモダンな雰囲気となっています。室内も、しっかりとした梁、桟が入った窓、昭和模様ガラスの建具、レトロな照明など、すみずみに凝った造りが見られます。一部雨漏りをしていて、天井や床、壁など、部分的に補修が必要で、水回りと電気設備も要改修です。1台分の駐車場スペースがあります。
遠野市では、家の改修や取得に対して補助を用意しています。
①リフォーム事業助成金:空き家バンクに登録されている物件を対象に、リフォーム工事費用の半額、または家財道具整理の費用の半額を助成しています(補助の上限はリフォーム工事が40万円、家財道具整理が10万円。活用はどちらか一方のみ。市外からの移住者の方が対象)。
②木づかい事業費補助金:遠野市産木材を使用して行ったリフォーム工事に対して、2万5000円/㎥を補助しています。補助上限は100万円。
③空き家取得奨励金:県外からの移住者または39歳以下の若者が空き家バンクに登録されている物件を購入した場合に、30万円の奨励金を交付しています。
※18歳未満の子どもがいる子育て世帯には「子育て加算」あり(①か③のどちらかに加算可[重複加算不可])。最大20万円
【物件データ】
岩手県遠野市
250万円
土地:97坪・323㎡
延床:63坪・211㎡
取得費補助:最大30万円(子育て加算あり)
改修費補助:最大40万円(子育て加算あり)
処分費補助:最大10万円
●9K●原野●平坦地●都市計画区域内非線引き●築61年●汲み取り式トイレ●釜石線遠野駅より約1km、釜石自動車道遠野ICより約3.2km●こども園へ約800m、小学校へ約600m、中学校へ1.9km、スーパーへ約700m、県立病院へ約2km、「こども本の森遠野」へ約500m、市役所へ約600m、道の駅「遠野風の丘」へ約4.5kmと便利な立地。天井や床、壁などに部分的な補修が必要。水回りと電気設備は要改修。
●問い合わせ先:で・くらす遠野(観光交流課内) ☎0198-62-2111
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岩手県遠野市の物件の内観を紹介!
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