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田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

全国屈指の「住みよさ」で人口増! 白山、手取川、日本海と自然もスゴイ【石川県白山市】

日本三大名山の1つ「白山」や一級河川「手取川(てどりがわ)」などを有する、大自然に恵まれた白山市。「住みよさランキング(2023年)」(東洋経済新報社調べ)では総合評価で全国5位を獲得、5年連続トップ10入りを果たした。京都から移住した一組の夫妻の話から、白山市の魅力と〝住みよさ〞の理由に迫る。

掲載:2023年8月号

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石川県白山市の風景
石川県白山市(はくさんし)
標高2702mの白山山頂から日本海までを有し、県内で最も面積が広い。人口約11万人。商業施設や医療施設、教育施設などの生活環境が充実し、隣接する金沢市へのアクセスも良好。里山からまちなかまで多様なスタイルでの暮らしが楽しめるのが魅力。金沢駅から白山市(松任駅)まで北陸本線で約10分、小松空港から小松バス・北陸本線を乗り継ぎ約30分。

DIYで古民家を改修。自然を体感できるカフェに

石川県白山市の移住者が営む「瀬波カフェ」

白山の麓にたたずむ「瀬波カフェ」は、コーヒーを飲みながら自然が感じられる。店内は広く、子ども連れでも気兼ねなくくつろげる。
瀬波(せなみ)カフェ
住)石川県白山市瀬波子51-3 ☎070-4160-9231 営)11:00~16:30 休)日・月曜、祝日

石川県白山市の移住者さん

「瀬波カフェ」を営む波佐谷さん夫妻。地元の名産品のクルミ、近所の方がつくる餠や小豆を使ったスイーツ、山菜料理など、地域のものをメニューに取り込んでいる。

波佐谷信道(はさたにのぶみち)さん(38歳)、阿弥子(あやこ)さん(35歳)
2019年に京都から移住。5歳になる信(しん)くんを子育て中。2022年4月、白山ろく地域の古民家を改装した「瀬波カフェ」をオープンした。白山市の空き家改修補助金、起業家支援補助金を利用。

 

 石川県最大の面積を誇る白山市は、海、山の両方を有する自然豊かなまち。2023年5月には「白山手取川ジオパーク」がユネスコ世界ジオパークに認定された。また宅地開発が進む白山市では子育て支援に力を入れていて、15年から4年連続で人口が増加、子育て世代の流入が多い。

 19年、霊峰・白山の麓の小さな集落に京都から移住した波佐谷さん一家。地元出身の信道さんと、大分県出身の阿弥子さんは、どちらも実家がお寺だったことから京都の仏教系学校で出会い、結婚。子どもが生まれたことを機に「広々とした自然豊かな場所で子どもを育てたい」と、信道さんの地元だった白山ろく地域に移住を決意した。

「移住後、僕は実家のお寺の仕事を、妻は保育園で勤めていました。もともとこの地で育った僕は、過疎化が進む白山ろくを元気にしたいという気持ちを持っていて、何かできないだろうかと白山ろく地域でキャンプ場を経営する知り合いに相談していたんです。そうしたらこちらの古民家の大家さんを紹介してくださり、一軒丸ごと借りられることになりました。この家を見て、自然が身近に感じられるカフェを開きたいと思ったんです」と信道さんは振り返る。

 白山ろく地域は毎年冬になると2m以上も雪が積もる。「雪に耐えられるようつくられた太い梁はこの地域ならではの構造です」と阿弥子さん。

 改修資金は、白山市に相談し、空き家改修補助金と起業家支援補助金を利用することができた。必要なところのみ大工に頼み、あとは夫婦の力で改修を進めた。22年4月にカフェをオープンし、今では県外から訪れるお客さんもいる。

 息子の信くんは、カフェから約10分の場所にある保育園へ通っている。「今はすっかり虫捕りが大好きな子に成長しました。のびのびと子育てできることがうれしいです」。

 2人の次の目標は、カフェを民泊できる施設にすること。

「山や川をガイドしながら、たくさんの人がこの地の魅力に触れてもらえたら」と信道さん。
「子どもが大きくなったとき、自信を持ってこの場所で生まれ育ったと言える地域にしていきたい」と阿弥子さんは微笑む。

石川県白山市の獅子吼高原

標高650mの獅子吼(ししく)高原山頂のレジャー&スポーツ施設「スカイ獅子吼」。スカイスポーツの聖地として人気。

石川県白山市の手取峡谷

手取峡谷は、清水町(黄門橋)から河原山町(対山橋)まで約8㎞にわたり続く絶壁。手取川の流れが時間をかけてつくり上げた奇跡の風景。

大自然と便利な市街地がともにある

 波佐谷さん家族が暮らす白山ろく地域は、大自然に囲まれているが、車で30分ほどの市街地には、交通の要衝として栄えた昔ながらの古きよき街並みが残り、周辺には大型商業施設やスーパー、病院、学校なども揃い、生活環境が整っている。さらに松任駅から金沢駅まで北陸本線で約10分という近さだ。

 市内には、保育所や認定こども園などが42カ所もあり、待機児童はゼロ。18歳までの子どもの医療費が無料のほか、子育て支援センターや未就園児とママが気軽に集える「子育てひろば」の活動も盛んで、子育て環境が充実している。

 豊かな自然と、便利で暮らしやすい環境。その両方が共存していることが、白山市の魅力といえる。

石川県白山市のコミュニティバス

沿岸部、中心部、山間部と広域にわたり運行するコミュニティバス「めぐーる」。運賃は100円(高齢者は無料)。

石川県白山市の工業団地

市内には17カ所の工業団地があり、多くの優良企業が集積。工業がまちづくりの基幹になっている。

石川県白山市では小・中学校に専任の学校司書が在籍

白山市内の小・中学全28校には専任の学校司書が在籍、充実した学校図書館教育を推進している。

石川県白山市の商業施設「イオンモール白山」

多くの専門店やエンターテインメント施設が入る北陸最大級の商業施設「イオンモール
白山」は、白山ICから車で約2~3分の立地。

 

白山市の人気の秘密!

□海と山の両方を楽しめる

□レジャースポットが多数ある

□待機児童ゼロ

□18歳まで子ども医療費無料

□地価が安い

白山市移住支援情報
定住促進支援制度がこの4月よりさらに手厚く

 白山市は支援制度を見直し、2023年4月よりさらに手厚い移住支援を実施。「若者・子育て世帯定住奨励金」は最大90万円、白山ろく地域で新築住宅を建てる際に使える「白山ろく地域定住奨励金」は最大100万円(住宅ローン金額の10%以内)など、白山市内で「家を建てる・住む」に特化した支援を用意。また、移住前の住居や仕事を探す際の宿泊費補助(1泊3000円まで)もあり。

問い合わせ先:白山市定住推進室 ☎076-274-9503
https://www.city.hakusan.lg.jp/machi/ijyu/

石川県白山市の松任駅から見る市街地と白山

松任駅から見る白山市市街地と白山。

石川県白山市のオンライン移住相談で空き家内見

「オンライン移住相談」では、空き家内見なども実施。

石川県白山市の「ゆきママとしずくちゃん」

白山手取川ジオパークイメージキャラクター「ゆきママとしずくちゃん」
「移住相談はお気軽に!」

 

文・写真/居場 梓 写真提供/瀬波カフェ、イオンモール白山、白山市

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