――そんなときは、どう対処しているんですか。
「まあ、つかず離れずみたいな感じで(笑)。ただ、いずれ自分もそうなるのかなと思うと、『そっか〜』って思いますけど(笑)。多分、人類は至るところでずっと、そういう歴史を繰り返してきているんですよね。山暮らしでは、他人が僕のことをすごく見てくるし、僕だけのテリトリーだと思っているところに、ほんとにスッと入ってくるし(笑)。でも、それはそれですごくいいところもあって。気持ちいい瞬間もあったりするし、まあ難しいですよね」
――そういうテリトリーの問題って、人類にとって永遠のテーマかもしれませんね。
「ヤノマミ族というアマゾンの森の中で暮らす人々は、円形のシェルターで集団生活をしているんですけど、そのシェルター内は完全にパブリックらしいんですよ。自分の家なのに。それで、ほんとにプライベートを守りたいとき、たとえば夜の営みとか排泄するときとかは、森の中に行くんですって。今の暮らしはそれに近いものがあって、僕んちなんて半分公共の場みたいになってるんです(笑)。だから本当に一人になりたいときは、鉄砲を担いで山奥へ向かうことにしています(笑)」
(映画『WILL』より)©2024 SPACE SHOWER FILMS
――それ、かなり面白い考え方ですね。山の中だけがプライベートな空間って。
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この記事を書いた人
佐藤誠二朗
さとう せいじろう <編集者/ライター、コラムニスト> ●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わり、2000~2009年は「smart」編集長を務める。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』(集英社)はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。その他、『オフィシャル・サブカル・ハンドブック』『日本懐かしスニーカー大全』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物も多数。最新作『山の家のスローバラード 東京⇄山中湖 行ったり来たりのデュアルライフ』(百年舎)が好評発売中。
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