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田舎暮らしの本 2月号

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田舎暮らしの本 2月号

1月4日(土)
990円(税込)

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【田舎暮らしの困ること】プロが回答! 裏山を抱えた太い柱の古民家は、台所の床が下がって家が傾いた

執筆者:

田舎でのお悩みを、田舎暮らしのベテランライターが回答。家が傾いてしまった問題です。その原因はどこにあるのでしょうか?

購入した古民家は、台所の床が窓側に下がり気味。点検したら、裏山と建物の間に雨水が溜まってジメジメ。石の上に土台を載せた古い造りですが、木が腐りかけています。雨水をうまく処理するには、どうしたらいいですか。
東京都在住 下川さん●52歳

建物の北側は傷みやすい

 下川さんは移住後、台所が窓側に沈んでいることに気がついた。古民家ではよくあるケースだ。日が当たらない北側はもともと湿気が高いうえに、山から雨水が染み出てくる。土砂も少しずつ流れて地面を高くするので、水が流れると建物の周りがジメジメになりやすい。それが原因で土台が腐り、家が傾いてしまうのだ。

 いつもジメジメの敷地は健康にもよくない。雨水は生活排水と同様、敷地の外に出すのが基本になる。

泥や砂を溜める雨水マスも必要に

 雨水の処理は、排水路を新設するのが一般的(図参照)。まず建物の裏手で雨を集める設備が必要だが、コンクリート製のU字溝なら清掃もやりやすい。溝を掘ってU字溝を埋めるだけなので、器用な人ならセルフビルドも可能だ。施工は庇の真下に溝を掘り、雨が流れるように勾配をつけるといい。


雨水と合併浄化槽の処理水は、既存の排水路まで配管して敷地外に出すのが普通。敷地に穴を掘って排水する自然浸透は、目詰まりを起こしやすいので避けるべきだ。


屋根から雨が流れる北側と西側に排水路を設置。これで敷地のジメジメも解消する。

 さらに排水路を延長して、既存の排水路まで接続する必要がある。塩化ビニール製のパイプなら、価格はU字溝の4分のIくらいですむ。それを埋設するのだが、雨と一緒に泥や砂も流れるので、目詰まりの原因になりやすい。防ぐにはパイプの向きが変わるコーナーや、直線部分でも約100mおきに雨水マスを設置し、年に数回、内部を清掃するといい。


パイプと溜めマスを設置した排水路。マスは定期的に清掃が必要だ。

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この記事を書いた人

山本一典

山本一典

田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。

Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/

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