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田舎暮らしの本 2月号

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田舎暮らしの本 2月号

1月4日(土)
990円(税込)

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【田舎暮らしの困ること】冬に3日間、外出しただけなのに水道が凍結してしまい、水が使えない不便な生活に

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田舎でのお悩みを、田舎暮らしのベテランライターが回答。水道凍結に直面した方の困りごと。寒い地域に慣れていないと起こりえる問題です。

300万円の土地を見学しました。冬はマイナス10度以上と聞きましたが、広くて平坦に近かったので、購入を決断。そこに小さなログハウスを新築して、定住しました。都会で葬式があり、3日後に自宅に戻ったら、水道が凍って水が出ません。翌日に修理を頼んだら2万円も請求されました。「出かけるときは水を落として」と業者に注意されました。
新潟県在住 久保さん●38歳

まずは保温材を巻き、電熱線を設置すること

 安い田舎物件の多くは、寒冷地から出てくる。過疎地はたいてい山奥にあるからで、標高400m以上は当たり前。田舎暮らしを始める人は、寒冷地対策を考えておかなければならない。

 特に重要なのは、水道の凍結防止。水は気温がマイナス4度以下になると凍る性質があるので、むき出しの水道管はすぐ凍結してしまう。その場合は水道管に発泡スチロールまたは布類などの保温材を巻いてから、電気で温める凍結防止帯(電熱線)を設置するといい。価格は1個3000円前後からと高くはないが、1つの家で最低7~8カ所くらい必要となる。

冬に家を空けるなら、水抜きがいちばん確実

 久保さんはたった3日間、家を空けただけで水道が凍結。2万円の修理代を請求された。出費も痛いが、何より水は人間が生きていくうえでいちばん大切なイシフラ。寒冷地に移り住む人は、この問題を甘く見てはいけない。

 水道凍結は、水道管の中にある水が凍ることで発生する。その水を抜いてしまうのが、いちばん確実な防止法だ。それを可能にするのが水抜き栓で、寒冷地の業者が施工した住宅には必ず付いている。図のように屋内または屋外で操作する2タイプがあり、蛇口を開けたままハンドルを回すか、レバーを倒す(北国には水洗トイレ専用の水抜き栓もある)。たったこれだけの作業だが、冬に家を空けると水道凍結は簡単に起きるので、手間を惜しまないことだ。

 なお、不幸にも水道が凍結したら、水道管や蛇口などにタオルを巻いて、少しずつお湯をかける。それでも問題が解決しないときは、プロに修理を頼むしかない。


屋外に設置する電熱線。専用のコンセントが必要となる。

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この記事を書いた人

山本一典

山本一典

田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。

Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/

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