広く使い勝手のいい荷台や頑丈な車体を持ち、小回り性もよく、車両価格や維持費が安い軽トラックは、このところ業務用としてだけではなく、一般ユーザーからも日々の生活の相棒、アウトドアライフの道具として大きな注目を集めています。軽トラックは限られたサイズの中で最大の広さを実現すること特化して進化してきただけに使ってみるとなんとも便利ですが、そのためどれも同じように見えます。各メーカーの軽トラックはどのように違い、どのように選べばいいのでしょうか。
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実質、スズキとダイハツが軽トラック市場を2分する状況
軽トラックは現在、スズキ、三菱、マツダ、日産、ダイハツ、スバル、トヨタから販売されていますが、三菱、マツダ、日産はスズキからOEM供給(製造委託契約)を受けて販売、スバル、トヨタはダイハツからOEM供給を受けて販売しており、実質、スズキとダイハツが市場を2分している状況になっています。
【スズキ系 軽トラ】
スズキ キャリイ
1989年にマツダはスクラムトラックをスズキからのOEMで販売開始。日産は2003年NTクリッパートラック(現在はクリッパートラック)の生産を終了し、三菱自動車からのOEMに変更していましたが、その三菱自動車もMiEVを除く軽トラック「ミニキャブ トラック」の生産を終了してスズキからのOEMで販売を開始したため、日産もスズキからのOEMに変更しました。スズキの軽トラックは4つのブランドから異なる車名で販売される珍しい事態となっているわけです。
マツダ スクラムトラック
日産 クリッパートラック
三菱自動車 ミニキャブ トラック
【ダイハツ系 軽トラ】
一方、トヨタは2011年に提携関係にあるダイハツから軽トラックのOEM供給を受けて販売を開始。2012年にはスバルも軽トラックの自社生産分の販売を終了し、ダイハツからのOEM販売に切り替えています。
トヨタ ピクシス トラック
スバル サンバートラック
また、2017年には三菱自動車が軽トラック唯一の電気自動車「MiEVトラック」の販売を終了。さらに2021年には唯一独自の軽トラックを生産していたホンダも、アクティトラックの生産を終了したことから、ついに軽トラックの自社生産メーカーはスズキとダイハツの2社のみとなっています。
OEM先の各モデルはブランドによってラインナップや装備内容、価格は若干異なるものの、基本的にベース車両と同様なので、オリジナルモデルはスズキ キャリイ/スーパーキャリイとダイハツ ハイゼット トラック/ハイゼット トラック ジャンボの2車となっています。
■軽自動車トラック 相関図
●ダイハツ系
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なお、ダイハツ ハイゼットデッキバン/アトレーデッキバンは、軽ワンボクスバンの「ハイゼットカーゴ/アトレー」をベースに、カーゴルーム後部をカットして荷台を取り付けて、ダブルキャブ仕様とした車両で、軽ワンボクスバンと軽トラックを組み合わせた特殊な車種といえます。
↓↓ 市場の要求によって淘汰されてきたためスズキとダイハツで共通点は多い ↓↓
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