軽トラック市場を2分する存在として知られる「スズキ キャリイ」と「ダイハツ ハイゼット」ですが、この2モデルにはどんな違いがあるのでしょうか。今回はテーマごとに比較してみました。
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「スズキ キャリイ」と「ダイハツ ハイゼット」ともにキャビンの下にエンジンを縦置きするキャブオーバーを採用
まずパッケージですが、軽自動車規格の限られたサイズの中で最大の荷台を実現するために、2車ともキャビンの下にエンジンを縦置きするキャブオーバーを採用しています。それもあって、広々としたフラットな荷台は積みやすさも積載能力もたっぷり(軽自動車規格最大の350kg)です。
キャブオーバーのレイアウトで4輪にバランスよく荷重をかけるためホイールベースは1905㎜と短く(2車とも同寸法)、それにより回転半径の小さい優れた小回り性も発揮。最小回転半径は2車とも3.6mで、狭い場所でのUターンも難なくこなす実力を持っています。
荷台のサイズもスズキ キャリイが荷台長1,940㎜、幅1,410㎜、高さ290㎜であるのに対して、ハイゼットトラックが荷台長1,940㎜、幅1,410㎜、高さ290㎜とほぼ互角と言っていいでしょう。荷台床面地上高も650㎜と660㎜とほぼ同じです。
軽自動車規格を最大限使っていますので、これが「究極」ということでしょう。
キャリイが4速AT、ハイゼットトラックはFR用のCVTを新たに開発
エンジンもともに軽自動車規格いっぱいの658ccの直列3気筒DOHC12バルブ。パワーよりも使いやすさ、耐久性、コストパフォーマンスを考慮して、現在はターボ仕様はなく自然吸気のみというのも同じです。
もちろんエンジンは同じではなく、スペックはスズキ キャリイが最高出力50PS/最大トルク59Nmであるのに対して、ダイハツ ハイゼットトラックが46PS/60Nmとなっています。スズキ キャリイのほうが低速からトルクがあってキビキビ走れる印象がありますが、大きな差はありません。ダイハツ ハイゼットトラックは耐久性をやや重視しているのかもしれません。
異なるのはトランスミッションです。今や軽トラックでもMT仕様のほかに、2ペダルのAT仕様が当然のごとく設定されていますが、スズキ キャリイが4速ATを用意するのに対して、ダイハツ ハイゼットトラックはFR用のCVTを新たに開発して搭載しています。
ギア比の幅を広くとれるCVTの効果は燃費に表れていて、2WD標準モデルで比較すると、5MT車の場合、スズキ キャリイが18.7km/L、ダイハツ ハイゼットトラックが15.6km/Lなのに対して、2ペダル仕様ではスズキ キャリイが15.7km/L、ダイハツ ハイゼットトラックが16.5km/Lとなっています。
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