ドバト(土鳩)
●渡り区分:留鳥
●全 長:33cm
●鳴き声:クルクル ポー
●場 所:市街地・公園・河原・神社・お寺
ドバトは実は外来種で、原種カワラバトが食用・伝書鳩として家禽化されたのち、野生化して広がっていったと言われています。灰色っぽいからだで、色や模様の個体差が大きいです。また日の当たり具合によっては、首元が緑色や紫色に光ってとってもきれいです。全長は33cm です。市街地や公園といった身近な場所はもちろん、名前の通り、河原にも生息しています。また、神社やお寺のお堂でもよく見られることから堂鳩(だうばと)と呼ばれており、ドバトになったという説も。数十羽で群れていることもあります。地面で種などを食べる姿もよく見られますね。
ハシブトガラス(嘴太烏)
●渡り区分:留鳥
●全 長:56.5cm
●鳴き声:カァ、カァ、澄んだ声、前屈姿勢で喉をふくらませて鳴く
●場 所:山間部・市街地・ビル街
ハシブトガラスは、その名の通り、くちばしが太くて、おでこが出っ張って直角になっているのが特徴です。シャープなハシボソガラスと比べてみると、ちょっとゴツめの印象がありますね。全長56.5cm と、ハシボソガラスよりも少し大きいです。もともとは山間部など立体的な構造の環境に生息していたのですが、今では市街地、ビル街にも拡大しています。ぴょんぴょんと跳びながら移動します。また自分よりも大きな猛禽類にちょっかいをかける様子も見られて、好奇心旺盛な鳥だと思いますね。
ハシボソガラス(嘴細烏)
●渡り区分:留鳥
●全 長:50cm
●鳴き声:ガァ ガァ…しわがれた声、お辞儀しながら鳴く
●場 所:農耕地・河川敷・草地・街
ハシボソガラスは、その名の通り、くちばしが細くて、顔まわりのシルエットがシャープな印象です。全長は50cm です。農耕地や河川敷、草地などの開けた場所を好みますが、街中でも見られます。トコトコと歩きながら移動して、餌を探す姿がよく見られます。
トビ(鳶)
●渡り区分:留鳥
●全 長:オス59cm、メス69cm
●鳴き声:ピ~ヒョロロ、のびやかな声
●場 所:山地・農耕地・海辺・市街地
トビは最も身近な猛禽類(タカ目)で、全身茶色のからだをしています。識別する際は尾羽の形を見てみてください。他の猛禽類の多くが扇形であるのに対して、トビは三味線のバチのような三角形のシルエットです。大きさはカラスよりもひと回り大きいです。山地から農耕地、海辺から市街地まで幅広い環境に生息しています。英語名がkite(カイト=凧)であるように、凧揚げの凧のようにゆっくりと空を旋回しながら飛びます。また電柱など、目立つ場所に止まっていることも多いですし、あとは河原などで死肉を食べてくれるお掃除屋さんでもあります。
本書と同じ内容のYouTube動画「超入門!よく見る野鳥30種【解説】」
街角や公園で出会う鳥たちは、じつはこんなにバラエティ豊か。名前や特徴を知ると、散歩がもっと楽しくなります。次に見かけたときはぜひ、ちょっと立ち止まって観察してみてくださいね。
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