田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 9月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 9月号

8月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

身近な鳥の名前がすぐわかる! 初心者におすすめの野鳥図鑑【市街地編】|バードウォッチング入門

執筆者:

「この鳥、なんて名前だろう?」散歩中や街なかでふと目にした鳥に、そんなふうに思ったことはありませんか?本記事では、野鳥観察が初めての方でも楽しめる“超入門編”として、初心者が最初に覚えたい、身近な野鳥30種類をご紹介します。市街地、自然公園・森林、農耕地、水辺の4つの環境にざっくりと分けて、それぞれどんな鳥がいるのか見ていきましょう。Part1である今回は、市街地の鳥をピックアップします。

この記事の画像一覧を見る(10枚)

監修者プロフィール
【みき】
野鳥動画クリエイター。YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」 (登録者数9万人超) を 運営し、主に初心者向けの解説・vlog動画などを投稿中。愛媛大学で水生生物、北海道大 学大学院で哺乳類のDNAについて学ぶ。生物関係の仕事に就職したことを機に、新たに野 鳥の勉強を始める。猛禽類等の鳥類調査のほか、自然公園スタッフとしてイベントやデザイン、 動画制作等に携わる。退職後の2021年3月、YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」を 開設。OM SYSTEMアンバサダー及び、OM SYSTEM PRO SERVICE( OMPS) 会員。

・YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」 https://www.youtube.com/@torinonakigoe
・公式ホームページ https://mikibirdsch.wixsite.com/home/
・さえずり音声データの販売サイト https://birdsongs.base.shop/

初心者が覚えたい身近な野鳥 vol.1|市街地の鳥

鳥を探すための4つのポイントとして、見た目、鳴き声、そしてどんな場所でどんな行動をするのかを解説します(渡り区分や生息環境は、地域によって異なります)。本記事と同じ内容のYouTube動画「超入門!よく見る野鳥30種【解説】」も記事の最後にあります。繰り返しご視聴いただければ、無理なく30種を見分けられるようになるに違いありません。ぜひトライしてみてくださいね。
それでは、市街地の鳥を見てみましょう!
※内容は監修者の経験に基づいている部分が多いので、 あくまで参考程度に考えていただけると幸いです。

スズメ(雀)

●渡り区分:留鳥
●全 長:14.5cm
●鳴き声:チュン、チュン…、少し濁った声
●場 所:民家の周辺・公園・市街地・農耕地・ 河川敷

すずめ

スズメは茶色い頭で、頬に黒い斑(はん)があるのが特徴です。くちばしの先から尾の先までの長さは14.5cm です。「人がいる場所にスズメもあり」。瓦屋根やポールの隙間など人工物に巣をつくることが多く、民家の周辺や公園といった市街地でよく見られます。農耕地や河川敷などの開けた場所にも生息しています。砂浴びをしたり、水浴びをしたりして、からだについた汚れや寄生虫を落とします。スズメは一年中同じ地域で見ることができる留鳥(りゅうちょう)なのですが、秋から冬になると群れで生活します。穂の先の種を食べる姿や、スズメのなる木が見つかるかもしれませんね。さらに寒い日には、「ふくらスズメ」といって、丸くなったとてもかわいらしい姿も見ることができます。これはいわば天然のダウンジャケットのようなもので、羽毛をふわっとふくらませて、暖かい空気の層をまとって防寒しています。

ハクセキレイ(白鶺鴒)

●渡り区分:留鳥
●全 長:21cm
●鳴き声:チチン! 澄んだ声
●場 所:海岸・河川・農耕地・道路・駐車場

ハクセキレイ

ハクセキレイは、その名の通り、顔が白色です。また、セキレイ特有の長い尾羽のシルエットも特徴ですね。全長は長い尾羽を入れても21cm で、ぱっと見の印象としてはスズメよりも少し大きいくらいです。海岸や河川、農耕地に生息しています。また、道路やコンビニの駐車場など、街中でもよく見かけますね。警戒心があまり強くなくて、近づいてもすぐには飛ばずに、トコトコと歩いて逃げることが多いです。尾羽を上下にフリフリする動きもとてもかわいらしいですね。

ツバメ(燕)

●渡り区分:夏鳥
●全 長:17cm
●鳴き声:早口で複雑なさえずり
●場 所:市街地・農耕地・河川敷

つばめ

ツバメは頭から背中にかけて、光沢のある紺色で、くちばし周りが赤色、お腹は白色です。大きさはスズメよりも少し大きいです。ツバメは春先、繁殖のために南方から日本にやってくる夏鳥(なつどり)です。市街地や農耕地、河川敷などに生息しています。特に民家やサービスエリアの軒下など身近な場所で巣づくり、子育てをします。低空を素早く飛び回って飛んでいる虫を捕まえます。また初夏には、電線の上に幼鳥がずらっと並んで、親からの餌を待つ姿も見ることができます。

ムクドリ(椋鳥)

●渡り区分:留鳥
●全 長:24cm
●鳴き声:ビュルビュル…濁った大きな声
●場 所:市街地・農耕地・都市部

ムクドリ

ムクドリは、黄色いくちばしに黒っぽいからだ、顔周りは白色の模様があります。顔の模様が実は結構個体差があって、白っぽい子や黒っぽい子、個性豊かです。全長は24cm です。開けた環境を好んで市街地や農耕地で見られます。最近は都市部でも数が増えているそうです。秋から冬の夕暮れどき、街路樹や鉄塔にとんでもない大群で集まっていることがあります。これは「ねぐら入り」といって、天敵にいち早く気づけるように群れで集まって寝る習性のためです。

ヒヨドリ(鵯)

●渡り区分:留鳥
●全 長:27.5cm
●鳴き声:ヒヨヒヨ! 甲高い声、ヒージュクジュク
●場 所:市街地・農耕地・山地

ヒヨドリヒヨドリは、灰色のからだに茶色いほっぺ、ツンツンヘアの頭と、なかなかワイルドな見た目をしています。大きさはムクドリくらいです。市街地や農耕地、山地の林に至るまで、幅広い環境に生息しています。非常に目立つ鳴き声で存在に気づくことが多いです。野鳥の鳴き声を聞き分ける際、まずはヒヨドリかそれ以外かで聞き分けたほうがいいといわれるほど、いつでもどこでも本当によく鳴く鳥です。また花の蜜が大好きで、冬から春にかけてはツバキやウメの花に集まる様子も見られます。

イソヒヨドリ(磯鵯)

●渡り区分:留鳥
●全 長:25.5cm
●鳴き声:流れるようにきれいなさえずり、ヒッ、ヒッ、 カエルのような警戒声
●場 所:磯・市街地・里山

イソヒヨドリイソヒヨドリのオスは青と錆鉄のような赤色のきれいな見た目。メスは茶色っぽいまだら模様をしています。メスがヒヨドリに似ていることから、イソヒヨドリというそうですが、実はオオルリやキビタキと同じヒタキの仲間です。ヒヨドリと比べてみると尾の長さが短めなので、シルエットで見分けることができます。大きさはムクドリくらいです。本来は磯に生息していた鳥ですが、最近では市街地や里山にまで拡大しています。主に春と秋、電柱や屋根の上などでさえずっている様子が見られます。また地面で虫を探していることもあります。

この記事のタグ

この記事を書いた人

田舎暮らしの本編集部

田舎暮らしの本編集部

日本で唯一の田舎暮らし月刊誌『田舎暮らしの本』。新鮮な情報と長年培ったノウハウ、田舎で暮らす楽しさ、心豊かなスローライフに必要な価値あるものを厳選し、多角的にお届けしています!

Twitter:@inakagurashiweb

Instagram:@inakagurashinohon

Website:https://inakagurashiweb.com/

田舎暮らしの記事をシェアする

田舎暮らしの関連記事

【田舎暮らしの本スタッフのリアルな田舎生活】富山にUターンして再確認した 北アルプスの美しさ、温かいつながり――【富山県高岡市】

【田舎暮らしの本スタッフのリアルな田舎生活】50歳で決断した父の実家への移住。夫婦で取り組むDIYと森の再生【福井県南越前町】

【田舎暮らしの本スタッフのリアルな田舎生活】旅空の下で日常を謳歌する、観光都市への“まち推し”的移住【石川県金沢市】

【田舎暮らしスタッフのリアルな田舎生活】廃墟だった大正時代の洋館を 資金0から地域の力で再生【新潟県佐渡市】

【田舎暮らしスタッフのリアルな田舎生活】雪に翻弄されながらも楽しめる、移ろう景色を肌で感じる森暮らし【長野県飯綱町】

【田舎暮らしの本スタッフのリアルな田舎生活】新規就農した夫と移住!自宅の隣にペットフォトスタジオをオープン【山梨県笛吹市】

《一人暮らし・老後も安心》《シニア専用ハウスあり》高台で海山一望の大規模ニュータウン「伊豆下田オーシャンビュー蓮台寺高原」【静岡県下田市】

【人口20万人以上のまち・秋田市】3年連続 住みたい田舎ベストランキング『若者世代・単身者部門』で1位|クリエイティブな取り組みで夢に挑戦したい若者を応援!

就職に関する相談を親身にサポート! 田村市の「お仕事に関する相談窓口」。移住者を受け入れている事業所の紹介や求人も【福島県田村市】