「この鳥、なんて名前だろう?」散歩中や街なかでふと目にした鳥に、そんなふうに思ったことはありませんか?本記事では、野鳥観察が初めての方でも楽しめる“超入門編”として、初心者が最初に覚えたい、身近な野鳥30種類をご紹介します。市街地、自然公園・森林、農耕地、水辺の4つの環境にざっくりと分けて、それぞれどんな鳥がいるのか見ていきましょう。Part2である今回は、自然公園・森林と農耕地の鳥をピックアップします。
CONTENTS
監修者プロフィール
【みき】
野鳥動画クリエイター。YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」 (登録者数9万人超) を 運営し、主に初心者向けの解説・vlog動画などを投稿中。愛媛大学で水生生物、北海道大 学大学院で哺乳類のDNAについて学ぶ。生物関係の仕事に就職したことを機に、新たに野 鳥の勉強を始める。猛禽類等の鳥類調査のほか、自然公園スタッフとしてイベントやデザイン、 動画制作等に携わる。退職後の2021年3月、YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」を 開設。OM SYSTEMアンバサダー及び、OM SYSTEM PRO SERVICE( OMPS) 会員。
・YouTubeチャンネル「解説!鳥の鳴き声図鑑」 https://www.youtube.com/@torinonakigoe
・公式ホームページ https://mikibirdsch.wixsite.com/home/
・さえずり音声データの販売サイト https://birdsongs.base.shop/
初心者が覚えたい身近な野鳥 vol.2|自然公園・森林と農耕地の鳥
鳥を探すための4つのポイントとして、見た目、鳴き声、そしてどんな場所でどんな行動をするのかを解説します(渡り区分や生息環境は、地域によって異なります)。本記事と同じ内容のYouTube動画「超入門!よく見る野鳥30種【解説】」も記事の最後にあります。繰り返しご視聴いただければ、無理なく30種を見分けられるようになるに違いありません。ぜひトライしてみてくださいね。
それでは、 自然公園・森林と農耕地の鳥を見てみましょう!
※内容は監修者の経験に基づいている部分が多いので、 あくまで参考程度に考えていただけると幸いです。
自然公園・森林の鳥
メジロ(目白)
●渡り区分:留鳥
●全 長:11.5cm
●鳴き声:チュルチュル…甘い声のさえずり、キュ ルキュル…複雑な鳴き方、ピーピー
●場 所:公園・市街地・広葉樹林
メジロは頭から背中にかけて抹茶のような深い緑色をしていて、目の周りが白いからメジロといいます。大きさはスズメよりひと回り小さいです。公園や市街地、山地の広葉樹林に生息しています。甘いものが大好きで、季節ごとにいろいろな果実や花に集まってきます。春はウメやサクラで群れていたり、秋にはカキを食べていたり、冬にはサザンカやツバキの蜜を吸っていたりして、植物とのコラボレーションが素晴らしいですよね。お食事中は同じ場所にとどまっていてくれるので観察がしやすいです。また繁殖期の春には、夫婦でお互い羽づくろいし合うという、とてもかわいらしい求愛行動も見られます。
ウグイス(鶯)
●渡り区分:留鳥・漂鳥
●全 長:14~16cm
●鳴き声:ホ~ホケキョ! 美しいさえずりで、日本 三鳴鳥の一種、地域によって鳴き方が 異なる、ケキョケキョ…、春~夏は警戒 声を出して縄張り宣言、ジャッ、ジャッ
●場 所:広葉樹林~針葉樹林・公園・河原・高原
言わずと知れたウグイスですが、意外と地味な見た目をしていて、頭から背中にかけては薄い茶色で、お腹は白っぽい色をしています。よくメジロと間違えられるのですが、比べてみると全然違いますよね。大きさはスズメくらいです。一年中見られる留鳥ですが、季節によって日本の中で移動する漂鳥(ひょうちょう)のこともあります。広葉樹林から針葉樹林まで幅広く見られるほか、公園や河原・高原などにも生息しています。普段は地面近くの藪の中に隠れていることが多くて、なかなか人前に姿を現してくれません。ただ繁殖期の春から初夏には、まれに枝先や木のてっぺんなど目立つ場所でさえずってくれることがあるので、注意深く探してみてください。
シジュウカラ(四十雀)
●渡り区分:留鳥
●全 長:14.5cm
●鳴き声:ツピツピ…(さえずり)、ジジジ…(集ま れ!の意味)、ヒーヒーヒー(タカが来 た!の意味)
●場 所:公園・市街地・広葉樹林・混合林
シジュウカラは、お腹の黒いネクタイ模様が特徴的で、太いのがオス、細いのがメスです。背中が緑がかっていてきれいです。大きさはスズメと同じです。公園や市街地のほか、山地の広葉樹林や、広葉樹と針葉樹が混じり合ったような混合林にも生息しています。春先に目立つ場所に出てきて鳴いていたり、秋から冬にかけては地面で餌を探していたりする姿が見られます。
ヤマガラ(山雀)
●渡り区分:留鳥
●全 長:14cm
●鳴き声:ツツピーツツ(さえずり)、ニーニーニ ー!、ツィツィツィ
●場 所:広葉樹林・混合林・公園・市街
ヤマガラはお腹のオレンジ色が特徴的で、背中や翼は灰色をしています。大きさはスズメくらいです。広葉樹林や混合林など山地に生息しているからヤマガラというのですが、公園や市街地など身近な場所でも見られます。初夏には雛が巣立って、親に餌をねだっていることもありますね。また秋から冬にかけては、大好物のどんぐりを食べている姿もよく見られます。どんぐりを振って選んで、木の枝に運んでからコンコンとくちばしで殻を器用に割って食べます。ぜひこの音と、どんぐりがたくさん落ちている場所を手がかりに探してみてください。
エナガ(柄長)
●渡り区分:留鳥
●全 長:14cm
●鳴き声:ジュリリ…仲間に移動を促す声、ツィツィ ツィ…早口で鳴く
●場 所:公園・市街地・広葉樹林・混合林
エナガは白くて丸っとしたからだで、翼は黒色と小豆色、そして尾羽が柄のように長いから、エナガといいます。また、本州、四国、九州に生息する個体は目の上に黒色の線が入るのですが、北海道に生息する亜種シマエナガは真っ白な顔をしています。全長は長い尾羽を入れても14cmで、ぱっと見の印象としては、スズメよりもかなり小さいです。公園や市街地、山地の広葉樹林や混合林に生息しています。小さく、とにかく動きがすばしっこいので、なかなか姿を捉えるのが難しいです。ただ、秋から冬にかけては、混群(こんぐん)といって、メジロやカラ類など他の鳥と群れをつくるので、見つけやすくなります。他にも木の実を食べるときには同じ場所にとどまっていてくれるので、じっくり観察がしやすいです。
コゲラ(小啄木鳥)
●渡り区分:留鳥
●全 長:15cm
●鳴き声:ギー、金属音に似た声、キーキー(繁殖 期の声)、ドラミングする(木を叩いて音 を出し、縄張り宣言)
●場 所:広葉樹林・混合林・公園・市街地
コゲラは全長15cm とスズメサイズで、日本最小のキツツキです。実は日本にはキツツキと名前につく鳥はおらず、キツツキの仲間は〇〇ゲラと呼ばれます。背中は焦げ茶色に白色の横縞模様が入っていて、まるで木の幹のような色合いですね。またオスには、目の近くに赤い色の羽根があるのですが、隠れて見えないことが多いです。もともとは広葉樹林や混合林など、山地に生息していたのですが、最近では、公園や市街地など身近な場所にも拡大しています。他の小鳥とは違って、幹伝いに上下左右に移動するキツツキ特有の動きをします。餌を探しているときも同じ場所にとどまっていてくれるので見つけやすいです。枯れ木をつついて、中にいる幼虫をほじくり出して食べるので、コンコンと木を叩く軽めの音がしたら近くにいるかもしれませんね。
アオゲラ(緑啄木鳥)
●渡り区分:留鳥
●全 長:29cm
●鳴き声:キュッ、キュッ…、子ども用の、音が鳴る 靴に似た声、ケララ! 笑い声のような 鳴き方、ピョーピョー…繁殖期に出す声、 ドラミングする(木を叩いて音を出し、 縄張り宣言。コゲラより低く、重めな音)
●場 所:広葉樹林・混合林・公園・市街地
アオゲラは、実は日本にしかいない固有種のキツツキです。その名の通り、背中が緑色をしていて、頭のてっぺんやくちばしの横は赤色です。全長は29cm です。広葉樹林や混合林を好んで、山地だけでなく、公園や市街地にも生息しています。木の幹に張り付いている姿がよく見られます。また繁殖期には、オス・メスでクルクルと踊っている求愛ダンスも見られます。
キジバト(雉鳩)
●渡り区分:留鳥
●全 長:33cm
●鳴き声:デーデー ポッポー
●場 所:山地・市街地
キジバトは茶色っぽいからだをしていて、翼のまだら模様がキジに似ていることが名前の由来です。大きさはカワラバトと同じです。別名、ヤマバトともいわれるように、もともとは山地に生息していたのですが、最近は市街地にも分布を拡大しています。基本的にはあまり大きな群れはつくらず、1 羽もしくは2 羽(つがい)でいることが多いです。年中繁殖期なので、オスがメスに寄っていって求愛している姿もよく見られます。また、電線や木の上など高い場所に止まっていることが多いです。
この記事のタグ
この記事を書いた人
田舎暮らしの本編集部
日本で唯一の田舎暮らし月刊誌『田舎暮らしの本』。新鮮な情報と長年培ったノウハウ、田舎で暮らす楽しさ、心豊かなスローライフに必要な価値あるものを厳選し、多角的にお届けしています!
Twitter:@inakagurashiweb
Instagram:@inakagurashinohon
Website:https://inakagurashiweb.com/
田舎暮らしの記事をシェアする