薪割りといえば、重い斧を振り下ろす姿が目に浮かぶ。ワイルドでカッコいいのだが、じつは電気やエンジンの力を借りて、楽に薪割りをしている人も多いのだ。
薪割り機を使うと効率が大幅にアップ
日常的に薪ストーブで暖を取るなら大量の薪を消費するので、自分で薪を割るのが経済的だ。自分の体力、時間、費用、薪となる樹種や周辺環境を考慮して、無理なく続けられる方法を選びたい。薪ストーブを少ししか使わないなら、1束いくらで薪を買うのも合理的な判断だ。
薪割りの道具や機械を選ぶとき、詳しい専門のスタッフがいる店へ行き、デモ機を試しながら相談するのがオススメだ。
いちばん道具が少なく済むのは手割り。ただし、繊維が詰まった堅木(かたぎ)は割りにくく、ナラやケヤキ、リンゴなど、薪に適しているとされる広葉樹の大半は堅木だ。カラマツやアカマツ、ヒノキ、スギなどの針葉樹に、軟木(やわき)と呼ばれる手割りしやすいものが多い。
使う薪が広葉樹メインとなる場合は、薪割り機を使うと作業効率が大幅に向上する。薪割り機は、農機具店や薪ストーブ店などでレンタル可能な場合もあるが、借用・返却時に店へ行かなければならないことが多く、軽トラが必須だ。
薪割り機購入を検討しているのなら、デモ機がある店に足を運ぼう。メインとなる樹種の玉切りに加え、「節がある、曲がっている」など割りにくい部分も持参し、難しい部分までしっかり割れるか確認を。
また、薪割り機にはメンテナンスが必要なものもある。不明な点がある場合に気軽に相談できる販売店を選びたい。
【薪割りの4つの手段/手割り・手動式・電動式・エンジン式】
【手割り】
メインとなる2〜3kgの斧や枝を払う手斧など、さまざまな種類の斧があるので使い分けがオススメ。割りにくいものにはクサビを打ち込んでハンマーで叩いて割るなどの方法がある。
【手動式薪割り機】
手割りの補助として使う人が多い、油圧シリンダーを搭載した手動式。レバーを取り外し、倉庫の隅などに立てて収納可。写真はMLS12で2万9800円。
【電動式薪割り機】
住宅地などで、エンジン音を立てたくない場合に便利なのが電動式。大きな電力を使用するため、電力環境によっては作動しない場合がある。写真はELS10で13万2000円。
【エンジン式薪割り機】
大量の薪を効率よく割りたい場合に活躍するのがエンジン式。写真はGLS12で18万9800円。エンジンはヤマハMX200を搭載。
PLOW (プラウ)
株式会社ホンダウォーク
新潟県上越市大字富岡256-2上越ウイングマーケットセンター内
☎︎025-530-7025
https://plow-power.com
買う前にはいつも使っている樹種の丸太を持参して、デモ機などで試してみるのがオススメです。(営業部・横尾 淳さん)
文/はっさく堂 写真/村松弘敏
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする