◎うめの求愛
〇人の言葉で求愛
うめは毎日ごまに求愛します。一方、ごまはうめを仲間としては認めていますが、ペアになるほどではありません。
うめはしつこくごまに迫ります。ごまは最初は気付かないふりをしてやり過ごそうとしますが、つつかれたり羽を引っ張られたりするので黙っていられなくなり、頭を下げた姿勢でドスドス歩いてうめを追い払います。
不思議なのは、そのとき2羽が人の言葉で会話していることです。鳥同士なのに鳥語?は使いません。うめはいろんな言葉を使いますが、お喋りが得意ではないごまは「ダメ」と一言ダメ出しをして終わります。「ダメ、ダメ」と私のマネをして2回繰り返すこともあります。2羽とも言葉の意味をなんとなくわかって使っているようなのです。ごまは歌が好きだから歌ならきっと許されるのに、うめはまだそのことを知りません。
〇ごまを助けるんだ!
ごまは買い物袋やお菓子の袋が好きです。普段与えないようにしていますが、一度だけバウムクーヘンの袋の切れ端を渡して遊ばせたことがあります。
ごまは夢中になりました。仰向けなら両足使えるので遊びに集中できます。ごまはうめに見つからないよう、テーブルの脚の陰にそっと隠れて仰向けになりました。
すると、あっという間にうめが来ました。ごまは慌てて起き上がろうとするも、一度仰向けになると簡単に起き上がることができません。早く起きないとうめに切れ端を取られてしまう。
ごまはあせりました。
一方うめはひっくり返ったごまを見て、大変なことになったと助けようとしていました。
〇こうやって運ぶんだ
キャップを持ってくる遊びをごまに教えたことがありました。うめが得意とする遊びです。素早く動けるうめに対し、ごまはゆっくりしか動くことができません。
ごまは床遊びではいつもうめに走り負けるのでいじけムードが漂っていました。うめはごまと一緒に走りました。決して邪魔をせず近くで見守り、ときにはキャップをつついてごまをうながしました。そのリードの仕方は思慮深く小鳥とは思えないほどでした。
ごまが遊びに成功したとき、一番喜んだのがうめです。褒められるごまを見て大喜びしていました。
〇父さんはダメ! ごまはいいよ
夫がボールを使ってうめと遊びました。このボールは、うめが雛時代から気に入っているおもちゃです。うめはボールを夫から取り返そうと頑張っていました。遊びだとわかっていても私たちには渡したくありません。
鳥たちにはそれぞれテリトリーがあります。うめのテリトリーはリビングのテーブルと床。ごまのテリトリーは壁の止まり木と球体の遊具です。
そのときごまは止まり木にいました。ひとりポツンと見ていて寂しくなったのだと思います。うめのいる床に下りてきました。
うめは自分のテリトリーにごまが来たことが嬉しくてたまりませんでした。ボールをごまのところに運び、一緒に遊ぼうと誘いました。
うめの優先順位では、いつでもごまが一番。どんなおもちゃで遊ぶより、ごまと遊べることが一番嬉しいのです。
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