掲載:2022年12月号
万葉集にも登場する名湯・伊香保をはじめ、多くの温泉を擁する渋川市。「日本のへそ」を自称するだけに、高速道路で上信越や北関東方面へのアクセスもよく、首都圏から伊香保への高速バスの便も多い。山々の自然と、湧き出るお湯に癒やされる暮らしが身近にある。
車仲間がにぎやかに集まって、温泉とドライブを満喫
「週末には友達が集まるんです。ノンアルコールでバーベキューをした後、温泉に入って、それから夜のドライブ。渋川はどこにでも行きやすく、車好きには最高の場所ですよ」
と言う曲田健志郎(まがたけんしろう)さん(26歳)は、埼玉県三郷市(みさとし)から渋川市に移住して1年になる。仕事は自動車整備用機器の営業とメンテナンス。得意先のある群馬・長野・新潟の各県を車で回り、移住前から現在まで、出ずっぱりのウイークデーを過ごしてきた。
「仕事では車で月に5000kmほど走ります。このエリアにはどこにでも温泉がありますから、以前から1日の仕事を終えた後の一風呂は楽しみでしたね」
営業車のバンのほか、趣味の車2台+バイク1台を保有。これらをとめて整備点検も心置きなくできるガレージハウスに憧れたのが移住の理由。
「インターネットで車庫付きの物件を安い順に検索しました。価格的に埼玉では無理なので、エリアを外へと広げて。この倉庫を見たときは即決でしたよ」
市の空き家バンクにも登録された物件の購入と転居には、県外からの移住者として市からの支援も受けられた。購入にあたって住宅ローンを利用したが、毎月の返済額は移住前のアパートの家賃並みで済んだ。
住んでみると仕事帰りに渋滞に巻き込まれることもなく、その分、自由な時間が増えた。これから冬場は、温泉はもちろん、スキーやスノーボードを楽しむにもゲレンデに近く都合がいい。
今後、ガレージはDIYで改装していきたい。母屋はいずれ建て替えてガレージに直結させる予定、それまでは現状のままで充分だと思っている。
「水回りもそのままです。お風呂は温泉に行けば、ゆっくり手足を伸ばせますからね」
曲田さんに聞く!温泉地に暮らすよさ
「伊香保温泉は名湯ですが、休日は道もお風呂も混雑します。平日の空いた時間に楽しめるのは地元民ならではでしょう。ほかにも温泉はたくさんあり、それぞれいいお湯なので、休日はそちらへ。泉質の違いも楽しめますよ」
文/新田穂高 写真/菅原孝司(東京グラフィックデザイナーズ)
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