田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

〈女性おひとりさまの地方移住〉宮崎の友人を訪ねるうちに移住へ。ライフワークの日本茶に出合う【宮崎県宮崎市】

宮崎県の友人たちのところへ月1回ほど遊びに行くうちに、「宮崎で暮らしたい」「宮崎で何かしたい」という思いがつのり、移住した宮野さん。そこで出合ったのが日本茶。奥深さにすっかりはまり、新たなライフワークを見つけた。

掲載:2023年4月号

宮崎県宮崎市へ移住しライフワークとなる日本茶と出合う。「HAKUGENDO CHAYA」にて

「HAKUGENDO CHAYA」で、日本茶を味わう。「同じ茶葉でも、いれ方やお湯の温度などで味が違うんです。日本茶は、知れば知るほど楽しくなります」。

宮野裕子さん Yuko Miyano
滋賀県出身の31歳。大阪で働きながら、宮崎県の友人たちのところを月1ぐらいのペースで訪れる。2020年、宮崎市へ移住。現在は、会社と個人事業で地方創生関係の取り組みに携わる。また、宮崎で出合った日本茶をライフワークに、将来は日本茶の魅力を伝える場づくりがしたいと勉強中。

「宮崎に遊びに行く」から「ここで暮らしたい」に

 宮崎県を初めて訪れたのは、2018年のこと。日南市(にちなんし)に住む友人のところへ遊びに来ました。宮崎の印象は、「南国!」。空港にも駅前にも街路にもフェニックスやワシントニアパームが植えられていて、空は青く広くて。留学していたオーストラリアみたいだなと思いました。

 それから宮崎での友人が増え、月1回は宮崎へ。訪れるたびに感じるのは、宮崎の人の温かさや暮らしの豊かさです。帰るときは、いつも「また来たい」という気持ちになっていました。

 私は滋賀県出身で、当時は大阪の会社で関西各地のコミュニティデザイン事業に携わっていました。もともと、地域でその土地の人と一緒に何かをすることに興味があったのですが、宮崎でいろいろな人と触れ合ううちに、「宮崎で一緒に面白いことができそう」と思うようになりました。

 きっかけは友人の「『いつか宮崎に住みたい』と言っていても、〝いつか〞では、いつまでも住めないよ」という一言。また結婚や子育てといったライフステージを考えると、この先、自分の思いだけで移住を決断することは難しくなります。「移住するなら今かな」と決断、2020年に宮崎市に引っ越しました。

 今の宮崎での仕事は、九州で地方創生関係の取り組みを進める会社です。基本はリモートワークなので、自宅やコワーキングスペースで仕事をしています。

 暮らしてみると、宮崎市は海も山も近く、自然が身近にあり、都会で感じていたようなストレスは感じません。食べ物もおいしいし。ただ、私はペーパードライバーで今は車を持っていません。生活に不便はありませんが、遊びに出かけたり公共交通機関がないところへ行くには、やはり自分で運転できるほうが便利だと感じます。

コワーキングスペース「KIW MIYAZAKI TRUNK00」にて(宮崎県宮崎市)

コワーキングスペース「KIW MIYAZAKI TRUNK00」にて。

「KIW MIYAZAKI TRUNK00」のマネージーと(宮崎県宮崎市)

「KIW MIYAZAKI TRUNK00」のマネージャーの原田由香子さんと。交流をしたり、ときには相談にのってもらったりしている。

主に自転車で移動している宮野さん

主に自転車か公共交通機関で移動。家から宮崎駅や海辺まで自転車で20分ほど、晴れた日は気持ちがいい。

日本茶の奥深さにひかれ、魅力を伝えたいと勉強中

 宮崎に移住していちばんよかったことは、ライフワークとなる日本茶に出合えたことです。友人の紹介で白玄堂という日本茶専門店に行ったとき飲んだ日本茶が、今までのものとはまったく異なるおいしさで、感動しました。店主の白尾さんからお茶について教えていただくうちにその奥深さにはまり、日本茶インストラクターとなるため勉強中です。今後は、自分なりの日本茶を商品化したり、日本茶の楽しみ方を伝えたり、日本茶をテーマに交流ができるスペースを持ちたいと思っています。

 少し前に市内で引っ越しをし、今は宮崎県出身のパートナーと一緒に暮らしています。最初に住んだ賃貸マンションが、宮崎駅から徒歩10分ほどのワンルームで月4万7000円。今のマンションは宮崎駅から自転車で20分ほどの2LDKで月約8万円です。宮崎市は、ほかの県庁所在地と比べると家賃は比較的安いかもしれません。

 これからは、宮崎と関西をつなぐ何かをしたいですね。例えば、日本茶を通して地元・滋賀県と宮崎県をつなぐこともできると思っています。

 宮崎は心身のリフレッシュができる環境が身近にあります。海も近いし、趣味のヨガを自然のなかで楽しんだりもしています。今度、SUP (Stand Up Paddleboard、スタンドアップパドルボード)にも挑戦したいと思っています。これからも、宮崎で自分の暮らし方を模索しつつ、いろいろなチャレンジをしていきたいです。

日本茶の師匠「白玄堂」の白尾さんと

白玄堂の白尾尚美さんと日本茶談義に盛り上がる。

宮崎県産の有機茶と有機抹茶を使用した抹茶テリーヌ(宮崎県宮崎市の「HAKUGENDO CHAYA」)

宮崎県産の有機茶と有機抹茶を使用した抹茶テリーヌ。オーガニックの生産者とタイアップし甘味のあるお茶を出している。有機茶専門店の「HAKUGENDO CHAYA」。

 

宮野さんから「女性おひとりさま」移住へのアドバイス

❖事前に何度か訪れ、つながりをつくっておく
 私は、移住前に宮崎の友人が増えたので、心細さはありませんでしたが、女性1人の移住はいろいろと不安が多いと思います。引っ越しの際は人手が必要なこともありますし。事前に何度か訪れて、人とのつながりをつくっておくと心強いですよ。

❖自動車は運転できるほうがいい
 田舎は自動車が運転できないと困ります。私は宮崎駅から自転車で移動できる範囲なので、自動車がなくても買い物など生活には困らずにすんでいますが、出かける範囲は限定されてしまいます。自動車なしで暮らすなら、地域を選んだほうがいいと思います。

 

 

【宮崎県宮崎市(みやざきし)】
宮崎県の南東部に位置する宮崎市は、人口約40万人の県庁所在地。コンパクトなため、街と自然が近く、海や山へもすぐに遊びに行ける。一年を通して温暖な気候に恵まれ、プロスポーツのキャンプ地やサーフィンなどスポーツの大会の開催地として有名。宮崎ブーゲンビリア空港から車で約15分。

宮崎市 移住支援情報
街も自然もすぐ“そば” に! ストレスフリーな宮崎市

 通勤・通学時間の短さは全国トップクラスで、休日にはサーフィンやゴルフといったさまざまなアクティビティを気軽に楽しむことができるなど、コンパクトさが魅力の宮崎市。さらに、中心部から空港まで車で約15分と、県外への交通アクセスも抜群。移住に関する相談は「宮崎市移住センター」まで。移住前から移住後までワンストップで対応している。

問い合わせ:宮崎市移住センター ☎︎0985-44-1042(平日 9:00〜17:00)
宮崎市移住センター | 移住前から移住後まで。宮崎市での暮らしをサポートします。 (life-miyazaki.com)

サーフィン環境が充実している宮崎県宮崎市

日本有数のブレイクポイントやファミリー向けまであり、サーフィン環境も充実。

海の近くに市街地が広がる

海の近くに市街地が広がる。

宮崎市移住センターの担当者さん

「暮らしやすい宮崎市に、ぜひおいでください」(宮崎市移住センターの村岡さん)

 

文/水野昌美 写真/岩松敏弘 写真提供/宮野裕子さん、宮崎市

この記事のタグ

田舎暮らしの記事をシェアする

田舎暮らしの関連記事

★最新【南九州・沖縄】2023年版12エリア別「住みたい田舎ベストランキング」【宮崎・鹿児島・沖縄】

〈女性おひとりさまの地方移住〉温泉で育まれる地域共同体で、助け合いの文化を知る【鹿児島県霧島市】

【新年特別企画】おひとりさま女性の田舎暮らし/「田舎暮らしの本Web」プレイバック2021

宮崎でサーフィン&農業! 60歳を前にして理想の暮らしを実現【宮崎県日向市】 

神戸で里山暮らし! 街の近くの田園で、古民家ベーグル店や農業も【兵庫県神戸市】

「ママの野菜は世界一!」。苦難を経てレンコン農家へ【奈良県山添村】

移住者数が3年で3倍に! ずっと住み続けたいまち【愛媛県今治市】本誌ランキング2年連続 全4部門1位!

【築100年古民家】絵本のような絶景に包まれた秘境の美しい伝統住宅!200万円の9LDKはほぼ改修不要!? 宿泊施設や飲食店にも活用可能!【福島県金山町】

海・山一望の大規模ニュータウン「伊豆下田オーシャンビュー蓮台寺高原」には素敵な物件がたくさん【静岡県下田市】