カール・ベンクス氏には、好きなように仕事をしてもらった。
「彼は古民家再生で実績のある建築家。できあがる家は、アーティストの作品ですから、自由にやってもらいました」
約1年半かけて完成したカールベンクスハウス「いなば」は、色鮮やかな洋館の外観を持ちながら、随所に古民家が持つ「和」の風情を感じさせるものとなった。さらに床暖房をはじめ、気密性の高いドイツ製の窓やイタリア製のタイル、スウェーデン製のシステムキッチンなど、現代の生活にマッチしたセンスと快適さも追求している。周囲のどこか懐かしさを感じさせる風景と相まって、心からリラックスできる暮らしやすい環境だ。かつての集落の暮らしの歴史と現代の感性が融合した、古くて新しい、これからの時代を感じさせる家となっている。
「この家に住む方が決まったら、もう1軒の改修も始めたいですね。新しく移住する人が来れば、新しいことが始まる。それはいつだって、素敵なことです。とても楽しみにしています」
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする