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田舎暮らしの本 5月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 5月号

3月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

郊外にたたずむ8DKの古民家+菜園は350万円。随所に造形美が光る大工の家【秋田県秋田市】

中核都市として文化施設や医療機関、商業施設などが充実しているうえに、海や山にも近い秋田市。その市街地から車で30分。水田や林に囲まれた静かな集落に、細部へのこだわりにあふれた古民家がある。

掲載:2022年10月号

2022年8月上旬の情報です。
すでに契約済みの場合があります

秋田県秋田市(あきたし)
夏は涼しく、冬も比較的降雪の少ない秋田市。医療機関、福祉施設、買い物施設などがバランスよく立地し、若者からシニアまでが暮らしやすい環境と施策が揃う。写真は秋田駅前。芝生広場はSNS撮影する学生やカップルが集う。羽田空港から秋田空港まで約1時間。

 

秋田杉や栗の木を多用。広い菜園用地で自給自足も

世帯数10軒未満の静かな集落にたたずむ築62年の古民家。建物手前は駐車スペースとして4台ほど止められる。

【古民家いいね!】
玄関につながる8畳の和室。ガラス障子、仏壇、囲炉裏など精巧で趣のある造りが目をひく。

 「私はシックハウス症候群のため、合成材を使用しない古民家を求めて北海道から移住しこの家を購入しました。ところが、同居する母が段差の上り下りが難しくなってしまい、住むことはかないませんでした」

 そう話すのは、オーナーの鎌田和也さん。

 築62年のこの物件は、もとは大工職人の自宅であったことから随所にその技が光る。柱や上材には秋田杉や栗の木を使用し艶やかな漆が施されている。漆喰の壁は築年数を感じさせない白さを保っており、ガラス障子は4枚の戸をすべて閉めると1枚の絵が浮かび上がるデザイン。仏壇や神棚の造作も精巧な造りで、座敷中央には囲炉裏も残る。鎌田さんは、これらの造形の美しさにひかれ購入に至ったという。

 増築を繰り返し、現在の形になってから40年ほどが経つこの物件。8DKという広大な間取りで、全面に窓、南西には縁側もあり採光性も抜群。市街化調整区域なので商用としては生かせないものの、和室は続き間になっているため開放すれば趣味の部屋やアトリエなどとしてもぜいたくに使えそうだ。家庭菜園のできる土地や、別棟に2階建てRC構造の納屋も備わっており、農機具や除雪機などの収納も可能で、駐車スペースは4台分という充実ぶり。自給自足もしやすい環境だ。トイレが汲み取り式でボイラーは取り外してあるものの、定期的に手入れされており古民家としては非常にきれいな印象。改修は小規模で済みそうだ。

 自身の体質から、古民家を選び暮らしてきたという鎌田さん。

 「暖房や冷房の効率が悪かったり、手をかけなければいけない大変さはありますが、時代を経た趣はほかにはない魅力があります。ぜひ、古民家が好きな方に選んでいただきたいです」

 

【物件データ】
秋田県秋田市
350万円
土地:278坪・920㎡
延床 :56坪・186㎡

農林地帯に建つ状態のよい古民家
●8DK+納戸●宅地、原野●平坦地●市街化調整区域●62年●汲取●奥羽本線・男鹿線追分駅より約7.3km■金物を使わずつくられた雪国特有の古民家で、土台には長物栗材、柱や上材には秋田杉をふんだんに使用。田の字形の間取り、幅5寸×背1尺1寸の差し鴨居が目をひく。原野(25㎡)、納屋(88㎡)、雪捨て場付き。ナイス追分店へ約7.8km、秋田厚生医療センターへ約11.2km。
●問い合わせ:古民家住まいる(一社・住まい教育推進協会)
☎︎03-6275-0796 http://kominka.net/bukken/203001/

間続きとなっている和室の奥には床の間が設けられ、縁側からは明るい光が差し込む。

玄関框(かまち)の板には艶やかな漆が施され、土間の石も美しく重厚感があふれる。

【古民家いいね!】
囲炉裏が2カ所にある。一部部品がないものの使用することができ、団らんや煮炊きを楽しめる。

窓や障子の細部の造作からも、大工職人だった元オーナーのセンスがうかがえる。

2階部分は物置となっており、小さな書斎としても生かせそうだ。

男女に分かれているトイレは汲み取り式。風呂にはシャワーが付いていた形跡がある。

 

【補修が必要なところ】
ボイラーが取り外されているため設置が必須。床材や天井の一部が壊れやすくなっているので改修が必要となる。

建物の南東側には家庭菜園のできる土地があり、頻繁に草刈りもされている。

別棟の納屋はRC構造の2階建て。屋根の葺き替えもされており、収納力も抜群。

 

秋田市移住支援情報
移住支援金以外に独自の補助金も! 東京にも相談窓口を設置

 秋田市では、東京圏から移住する方への移住支援金のほか、独自に子育て世帯や40歳未満の移住者の転居費や生活必需品などの購入費用を補助する制度がある。また、市への移住をお試し体験できる移住相談ツアーや就職試験に伴う面接の交通費の補助も。さらに、首都圏にも移住相談窓口を設けており、専門の相談員が仕事や暮らしの相談に対応中だ。

問い合わせ:秋田市移住相談八重洲センター ☎0120-99-1101 ro-pltk@city.akita.lg.jp
問い合わせ:人口減少・移住定住対策課 ☎018-888-5487 ro-plpo@city.akita.lg.jp

「秋田市いいわ」https://akitacity110.com

2022年6月に開館したばかりの「あきた芸術劇場ミルハス」。周辺には美術館などの施設が並び、文化やアートが堪能できる。

さまざまな動物たちに出会える「大森山動物園」。ふれあいコーナーやエサやり体験も。

「秋田市、首都圏窓口で双方に連携し移住相談をサポートします。お気軽にご相談ください!」
秋田市&八重洲センターの職員と協力隊の皆さん

 

文/矢吹史子 写真/船橋陽馬

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