年間を通じて穏やかな気候に恵まれ、果物や野菜の栽培に適した「晴れの国・岡山」。岡山市の東部に隣接する赤磐市は、環境省選定「かおり風景100選」の「吉備丘陵の白桃」をはじめ、田畑や里山の風景が郷愁を誘う。そんな田舎の風情を満喫できる築約100年の物件を紹介しよう。
田園に囲まれた独立感のある敷地の6K
田畑として使える土地が
目の前に計約300坪
赤磐市を構成する4つの地域のうち北部の吉井地域は、山々に囲まれたのどかな田畑の風景が広がる。地域の物件事情について、政策推進課の武元優月(たけもとゆづき)さんはこう話す。
「市内でも農地付き物件が多く、価格は住宅団地が整備された南部の山陽地域に比べて、お手ごろなものが多い傾向です」
なかでも県北と県南の双方にアクセスがよく、近くの工業団地で働く人には職住近接の場所にもなっているのが、ここ仁堀(にぼり)地区。ゆったりとした田園地帯に昔ながらの家屋が点在し、初夏には水辺でホタルが舞う。
「豊かな自然にひかれて移住した子育て世帯も少なくありません。世代を問わず、田舎でのんびりと過ごしたいという方にはオススメの環境です」
と、武元さん。物件は便利な国道沿いにあるが、周囲は落ち着いた雰囲気。目の前を遮るものもなく、開放感が際立つ。規模が大きく見える外観とは対照的に、田の字形に和室が並ぶ平屋の母屋は、思いのほかこぢんまりとした印象だ。
「日当たりや風通しがとてもいい南向きの住まいで、維持・管理がしやすい適度な広さ。建築時期は不詳ですが、売主さんからは築約100年と伺いました。それでいて補修なしで住めるほど建物の状態は良好。隣接する民家がなく、気兼ねなく生活できるのもポイントです」
そう話すのは、この物件を扱う不動産会社「TOIRO(といろ)」の牧宏(まきひろし)さん。土間が玄関から勝手口へ続く通り庭、キッチンの傍らに残るかまど、古い木製建具や木枠の窓など、古民家の風情を保つ一方、数年前に水回りを改修済み。水洗トイレ、シャワー付き洗面台、ユニットバスなどが導入されている。
もう1つの魅力を挙げると、付属の農地が目の前にあるということ。田畑自体は約120坪だが、地目の異なる実質的な農地を含めると計約300坪と、農業に新たに取り組む人にはほどよい広さ。売主は隣接する田んぼも所有し、引き継ぐ意思があるなら農機具小屋と併せて売却を考えてもいいという。
近隣に生活関連施設がないことが欠点とはいえ、吉井地域の中心地である周匝(すさい)地区へは車で15分前後。そこまで出れば大きめのスーパーやホームセンター、ドラッグストア、金融機関などがひと通り揃い、さほど不自由を感じることもない。
【物件データ】
岡山県赤磐市
300万円
土地:123坪・406㎡
延床:25坪・83㎡
菜園:あり
農地:120坪
改修費補助:最大100万円
●6K●宅地●平坦地●都市計画区域外●築年数不詳●水洗●山陽自動車道山陽ICより約16.8km●仁堀西にある木造平屋+2階建て離れ。南側に幅約6mの舗装公道。下水道完備。山陽本線瀬戸駅へ約18.8km。末平ストアー(鮮魚店)へ約4.7km。小学校へ約1.3km、中学校へ約11.4km。天然温泉ツルの湯へ約11.3km。
●問い合わせ先:TOIRO ☎086-230-5178
物件の周辺環境
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赤磐市での菜園の楽しみ方
果樹も野菜も栽培しやすい
「岡山県は『晴れの国』と呼ばれるように晴天の日が多く、年間を通じて温暖で積雪も少ないため、基幹作物の米のほか果樹生産が盛ん。モモ、ブドウ、ナシ、ナス、キュウリ、黄ニラ、黒大豆など、多彩な栽培に取り組めます」と武元さん。
文・写真/笹木博幸
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