【5】新参者だと自分に言い聞かせる
田舎の仕事や習慣に何かとケチをつける人もトラブルになりやすい。「農薬を使うのはからだによくないんですよ」とか「どうして木を伐るんですか。かわいそうだと思わないんですか」と忠告するような行為だ。地元の人たちは「昨日来たばかりのにわか百姓が何を言う」「都会もんは自然、自然というけど、それで飯が食えるのか」という感情を抱く。やがて口も利かない関係に陥りやすい。
最近は移住前に専門書で畑の勉強をしたり、体験教室で知識を学ぶ人も増えている。それ自体はいいことだが、畑のやり方は地域によっても異なる。自分は新参者と言い聞かせ、地元の人から素直に学ぶ姿勢を持っていれば関係が悪化することにはならないものだ。
【6】できないことはそれとなく伝える
「郷に入っては郷に従え」が田舎暮らしの基本だが、何にでも従えるわけではない。例えば宗教。筆者も親しい近所のおばあちゃんに新興宗教への入信を誘われたが、「信仰心も興味もないので、それだけは勘弁して」と断った。それで関係が悪化したことはない。宗教以上にやっかいなのが選挙。親しい関係でも下手に譲歩するとその後も同じ展開になってしまうので、安易に妥協すべきではない。
田舎でよく耳にするのは、お茶飲みに来てください、うちで飲みましょうと誘ったら、毎日のように来られて困ったという話。ご近所はストレートに断ると角が立つ。しばらく外出したり、早めに消灯したり、それとなく意思を伝えれば相手も察してくれるものだ。
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この記事を書いた人
山本一典
田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。
Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/
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