掲載:2022年5月号
2022年3月上旬の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報はこちら!→八女市空き家バンク
生活利便施設が集まるまちの中心部からほどよく離れた山手の集落は、初夏になるとホタルが舞い、古くからミカン栽培が盛ん。伝統的な農家住宅が並ぶなかの1軒が、ゆったりとした敷地に大小3つの倉庫が並ぶ物件。広い間取りを含めて活用法はアイデア次第だ。
【八女市の物件②】部屋数も収納スペースも豊富に揃う7DK
200坪余りの敷地に築100年前後の古民家
八女市中南部の黒木町(くろぎまち)は、八女茶の発祥地とされる霊巌寺(れいがんじ)、日本屈指のフジの花の名所「黒木の大藤」、森林セラピー基地認定の「くつろぎの森グリーンピア八女」をはじめ、歴史・文化・自然が調和した風情あふれるまち。町域の多くが山林に覆われているが、100万円の農家住宅がある鹿子生(かこお)地域も、深い緑に包まれた山間地だ。
「山手といっても県道のすぐそばで、商業施設が集まる黒木町の中心部へ車で15分圏内。自然のなかで暮らしながら、適度な便利さも享受できます」
と、移住定住相談員の染井さん。目の前のせせらぎが心地よいリズムを奏でる200坪余りの敷地は、特徴的な換気口を設置した小屋がまず目をひく。
「これはミカン貯蔵庫。鹿子生から隣の立花町(たちばなまち)にかけては昔からミカン栽培が盛んなんです。この家も以前はミカン農家だったようです」
ほかにも敷地の奥に大きな倉庫があり、母屋に農業用の倉庫が併設されるなど、屋外の収納が充実。あいにく農地は付いていないが、これらの倉庫は近隣で農業などに携わる際には活用できる。また、趣味のスペースとして使うのもいいだろう。
母屋には太い梁が使われ、建築時期は不明だが推定築100年前後。和室と板間の計4室が田の字形に並ぶ1階には、玄関脇に小部屋も設けられ、2階の和室2室を含めて部屋数が多いのが特徴だ。ただし、建物が古いだけに大規模な改修は避けられない。
「建物に傾きがあり、特に2階は顕著。すぐに生活に支障はないものの対策の検討は必要でしょう。ほかにも多くの場所で床の劣化が見られ、シロアリ被害の痕跡も。建具の修理やトイレの水洗化なども考えると、かなりの費用が必要でしょう」
資金の調達やDIYでの対応ができるなら、魅力的な姿に蘇らせることは充分可能。以前、宿泊施設としてここを活用するプランがあったというほどポテンシャルは高い。近隣には釣りが楽しめる渓流などもあり、趣味の拠点やゲストハウスの創業など、発想次第で活用法は無限に広がることだろう。
【物件データ】
福岡県八女市
100万円
土地:203坪・673㎡
延床:48坪・160㎡
取得費補助:最大40万円
改修費補助:最大50万円
家財処分費補助:最大10万円
●7DK●宅地●傾斜地●都市計画区域内非線引き●築年数不詳●汲取●九州自動車道八女ICより約17km。鹿児島本線羽犬塚駅より約20km●黒木町の木造2階建て。2005年から空き家。東側に幅約5mの舗装公道。小学校へ約3.7km、中学校へ約6.6km(スクールバス運行)。内科医院へ約4.5km、総合病院へ約11.3km。土石流警戒区域。
●問い合わせ先:定住対策課 ☎0943-24-8162
周辺環境 ココがGOOD!
八女市移住支援情報
新生活の家計をサポート
中古住宅取得支援補助金は経費の5%、最大10万円で、転入世帯は20万円、新婚または子育て世帯なら10万円を上乗せ。空き家バンク物件が対象の改修費補助は、工事費の2分の1以内で最大50万円。市内の賃貸住宅に入居する場合、月額上限1万円×最長3年間の若年世帯向け家賃支援補助金を用意している。
問い合わせ先:定住対策課 ☎0943-24-8162 https://www.city.yame.fukuoka.jp/miryoku/live/vacant/
文・写真/笹木博幸
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする