東京の離島・伊豆諸島の移住支援情報

“都心から週末に行ける離島”として人気の伊豆諸島は、都心に最も近い伊豆大島から最南端の青ヶ島まで9つの有人島があり、島によって自然や文化、生活環境がまったく異なる個性あふれるエリア。移住者の受け入れ体制も島ごとに異なるので、事前にしっかり調べておこう。

掲載：2023年5月号

新島在住のライターが教えます！

秋枝ソーデー由美
山口県下関市出身。東京で編集ライターとして活動後、結婚を機に新島へ移住。ライターとして活動する傍ら、仲間とともに一般社団法人新島OIGIEを結成、メディア制作やイベント企画などを行う。2022年からは新島村の移住相談窓口も担当。

　緑あふれる多摩や、個性的な島々など、都心部以外にも多様な環境を楽しめる東京。そんな自然あふれる〝もう１つの東京〞を移住先としてPRしようと、東京都では2022年に多摩・島しょ部の移住定住相談窓口を開設した。島ごとに支援体制が異なるので、まずは窓口に相談して情報を得るとよさそう。

　島への移住で課題となるのが、家探し。島では不動産業者が少なく、物件がほとんど出回らないため、家の確保にはある程度の時間を見積もる必要がある。

　また、住民同士で助け合う文化が根付いているので、ご近所付き合いは必須。島の一員として信頼関係を築いていこう。

【東京都新島村】にいじまむら
相談窓口を開設し移住希望者を支援

新島・式根島の２島を擁する新島村は、2022年4月に移住相談窓口を開設。移住定住ポータルサイトFlowlifeをオープンし、空き家や求人、移住者インタビューなど、島暮らしに関するさまざまな情報を提供している。1週間単位でお試し移住ができる定住化体験住宅もあり、専門相談員が移住に関するサポートや滞在中のアテンドを行っている。

問い合わせ／企画調整室　☎︎04992-5-0204

新島の本村地区にある定住化体験住宅。3LDKで、利用料は1週間2万5000円。

移住相談や定住化体験住宅の申し込みはFlowlifeへ。https://flowlife.tokyo/

【東京都大島町】おおしままち
熱海からも行ける伊豆諸島最大の島

高速船を使えば竹芝桟橋から最短1時間45分、熱海からは最短45分でアクセス可能な大島町。調布空港～大島空港は25分、1日3便が運航しており（季節により便数は変動）、気軽に行き来できる伊豆諸島最大の島だ。町では空き家バンクのほか、移住相談や島暮らし体験などに対応。サイト「伊豆大島で暮らそう」から相談が可能だ。

問い合わせ／政策推進課　☎04992-2-1444　https://oshima-kurashi.tokyo/

島民に御神火様（ごじんかさま）として崇められてきた、伊豆大島のシンボル三原山。島全体が活火山で形成されている。

島体験プロジェクトで行われた農業体験の様子。

【東京都八丈町】はちじょうまち
羽田から55分。東京の離島「八丈島」

羽田空港からジェット機で55分、東京竹芝から船で11時間と、アクセスのよい八丈島。八丈ブルーとも称される紺碧の海、独特の植生に彩られる山々や温泉などコントラスト豊かな、まるで異国にいるかのような気分が味わえる。移住サイト「八丈物語」では移住までの8ステップを紹介。農漁業体験や空き家バンク、定住支援金の情報などがチェックできる。