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田舎暮らしの本 6月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 6月号

5月2日(木)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

死角なし!? 超高性能SUV「スバル レガシィ アウトバック」が里山生活で最強な理由を徹底解説!

【移住者に聞いた 田舎暮らしとクルマのこと】
急峻な地形があったりする移住先では4輪にバランスよく荷重がかかるSUBARUのような車が必要だ

【藤井 照久さん】
自分が犬の生活に合わせるためには、どうするべきか?を考え、千葉県鴨川市(かもがわし)への移住を決意したという藤井さん。地域に溶け込んだことで足りないモノが見えてきて、地元の人たちが自由に使える場所としてイベントスペースのHangar Eight(ハンガーエイト、Hangar=格納庫)を2022年7月30日にオープン。外から来た人にも寛容である点が鴨川の魅力だという。敷地面積が6000坪ほどある本社をPrincipauté de Monaca (モナカ公国)として独立国を名乗り、気ままなアクティブライフを満喫中。

 

 自動車業界で長年活躍してきた藤井さんは、大手国産自動車メーカーでロボットや飛行機の開発に携わり、同時にF1用エンジンの開発予算担当まで歴任したプロ中のプロだ。退社後に設立したフランス車に強いスペシャルショップで競技用パーツの日本販売などを行いつつ、全日本GT選手権やル・マン24時間耐久レースに参戦するというサーキットシーンでの輝かしい戦績も遺している。

 趣味車の世界では誰もが知る存在となり、輸入車用パーツの開発、販売を続けていたが、いつしか自分が不必要なモノをつくっていると思うようになり、2016年に自身の会社を鴨川市に移転。自らも移住し、長きにわたって放置されていた土地を整備して、伐採した木材で小屋や倉庫などを建てた。そこを独立国にしたというわけだ。

 「里山は急峻な地形があったりして、鴨川は低い山が多かったりします。いまスバル サンバーに乗っていますが、リアエンジンなのでトラクションがかかりやすく、他メーカーの軽トラとはまったく異なる優れた乗り味です。車のパーツをつくっていた立場から見ると、スバル レガシィ アウトバックは、マスの集中化(重量物を車体の重心付近に集中させること)が図られており、それが徹底しています。車体のあるべきところに必要なモノがちゃんとあるといった感じです」と語る。

 ヤギたちが広大な敷地内に生えている雑草を食べてくれることを期待していたが、実際には藤井さんが刈った雑草を食べるばかりで、まったく仕事をしてくれないそうだ。

 「土地や気候が自分の好みや希望に沿ったものであるかを確認するために、鴨川に足繁く通い、キャンプや車中泊で昼夜を過ごしてみました」とも語ってくれたが、鴨川は半島特有の温暖さがあり、南北に清澄山系と嶺岡山系があってそれぞれが東西に延びているため、内房、外房の気流が往復して空気が常に新鮮であることに気づいたらしい。

 地価が安いなどの好条件もあり、鴨川で土地を探すことにしたが、2011~2012年に見つけた土地は戦前に焼け落ちた旅館があった窪地で荒れ果てていた。そのため、木の伐採や排水路の確保など、役所の許可を取るのに予想していた以上の時間が必要となったが、大山不動尊の南側斜面に位置し、立地条件がよかったのであきらめることなく移住に向けての作業を継続したそうだ。

 ルノーのスペシャリストとしても知られる藤井さん。ガレージには1975年に活躍したワークス・カラーのアルピーヌA110など貴重な名車が並ぶ。

 「みんなで集まれる場が足りないので、イベントスペースのHangar eightを設けました」と話す藤井さんは、すっかり鴨川に溶け込んでいるが、それは近辺の方々がとても開放的で、すぐさま仲よくなれたからだという。

 独立国のPrincipauté de Monacaは、南に向かって視界が開けるランドスケープデザインだ。ネコが住んでいる家の屋根に11kW仕様の太陽光発電システムを設置。「移住とはその地域に溶け込むこと」「移住を成功させるためには住む土地とそこに住む人たちを好きになること」だと話してくれた。それと同時に「自分が何をしたいのか、今後の人生で何ができるのかをよく考え、迷いのない結論を出すことが重要です。それさえ決まれば、移住が実現します。気に入った土地が見つかったら、キャンプでも車中泊でもなんでもいいので、そこに2泊以上してみてください。四季それぞれで滞在してみることが大切ですね」とも語ってくれた。

 現在、歴代ルノーを所有しているが、スバル レガシィ アウトバックが1台あればOKだという。その理由はSUBARU独自の4輪駆動システムであるシンメトリカルAWDを採用しているため、急峻な地形でも4輪にバランスよく荷重がかかるので、タイヤの接地性をしっかりと確保でき、ドライバーに空転を感じさせないからだ。

 「人間がロッククライミングをするときの手足の動きとタイヤの動きが同じようなモーションになるといえば分かりやすいでしょうか。アイサイトXも使ってみましたが、人間の操作方法を追求しているので、怖いと感じるシーンが少ないです。技術の進歩がここまで来たのかと思いました」というのが心酔ポイントとのこと。

次ページ:「移住先で乗りたい便利な車」 

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