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田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

茶の里に残った明治の家はセルフリフォームに最適!250万円5DK+土間【茨城県大子町】

掲載:2023年5月号

2023年3月上旬の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報はこちら!→大子町空き家バンク

明治時代の平屋の家に昭和の増築で北側に2階部分を付け足した家。平屋部分は屋根をはじめ、かなりの補修が必要だが、コストをかけて直すほどの立派な古民家ではないため、DIYを楽しみながら自由な発想で改装したい人、工房などにも向きそうだ。

 

周辺環境
「奥久慈茶の里公園」では各茶園の茶葉が並ぶ物産館のほか、手もみ茶や紅茶づくりなどの体験もできる。

 

DIYを楽しみたい人向きの古い家は5DK+土間

県道から1段下がった敷地に建てられた物件。平屋と北側2階の増築部分を持つ。

 

2階の部屋は寝泊まり可
まずは平屋屋根の補修を

 大子町から県境の茶の里トンネルで栃木県へと抜ける県道205号沿いには奥茶(おくくじちゃ)を生産する多くの茶園がある。北限の茶所と呼ばれるエリアで、昼夜の寒暖差が大きく、清涼でやわらかな朝霧に包まれて茶の新芽がしっかりと育つ。茶のルーツは約500年前に大子町左貫(さぬき)地内にあった西福寺(さいふくじ)の僧が京都の宇治から茶の実を持ち帰ったことにあるという。

 そんな茶所の物件は明治40年に建てられた後、手を入れながら引き継がれてきた。しかし今では、室内に雨漏り跡が見られ、傷みの進んだ屋根は一番に補修したいところ。床の直しも必要なので、平屋部分の床全体を土間として、工房や人の集まるスペースにするのも一案だろう。47 年前に増築された2階の部屋には、そのまま寝泊まりができそう。ここを利用しながら、平屋部分をセルフリフォームするのもよいだろう。汲み取り式のトイレも含め、直したいところが多く手ごわいが、平屋はDIYに向く。ローコストで改修できれば喜びは大きい。

【物件データ】
茨城県大子町
250万円
土地:78坪・257㎡
延床:36坪・120㎡
菜園:約50坪
改修費補助:最大70万円
家財処分費補助:最大10万円

5DK+土間宅地平坦地都市計画区域外●築約116年汲み取り水郡線常陸大子駅より約12km●栃木県境に近い県道沿い、茶畑の多い集落に立つ。家屋は南向き。2階の部屋の窓からは里山の風景が眺められる。給湯設備は設置が必要。家屋前まで車の乗り入れと駐車が可。徒歩5分の場所に約50坪の畑が付属。
●問い合わせ先:まちづくり課 ☎0295-72-1131

平屋部分は3部屋の和室がつながる。床はできれば補修したい。

玄関土間には比較的新しい標準2連式のかまどが設置され、人が集まればみんなで煮炊きを楽しめそう。

増築された2階の部屋。南側の窓から日差しが降り注ぐ。

家屋の南側はちょっとした庭スペース。少し整地すれば車も乗り入れ可能。

広めの風呂場はそのままでも何とか使えそう。

物件周辺の楽しみ「フォレスパ大子」
新設のスポーツジムや、冬も楽しめる多目的温泉プールもある。

 

大子町の楽しみ方

山と川の恵みで栄えた町で
懐かしい里山の風土に浸る

 山の恵みと川の流れに支えられて栄えた大子町。里山の風土はいちばんの魅力。滝をはじめとする名勝巡り、果樹狩り、トレッキング、サイクリング、キャンプ、釣り、水遊び、レトロ散策などを楽しみ、温泉で疲れを癒やせる観光地としても注目度は高い。

イチオシ!「oyaki Café 茶イム」
給食のほかにミニ串おやきも オススメです!
「大子おやき学校」は、旧槙野地小学校の木造校舎を活用した観光・体験施設。その一角に昨秋オープンした「oyaki Café 茶イム」では、クジラの竜田揚げなど昭和の学校給食を楽しめる。問い合わせ先:oyaki Café 茶イム http://daigo-oyaki.jp/wp/

名勝巡り、川遊び、温泉
果物狩りやレトロ散策も

 八溝(やみぞ)山系と阿隈(あぶくま)山系から多くの中小河川が流れ出し、町の中心部を縦断する久川(くじがわ)に注ぐ地形の大子町。それぞれの河川に沿って集落と耕地が開かれ、小高い山々を背景に、懐かしさを感じる桃源郷のような里の風景が点在する。

 人の暮らしは縄文時代までさかのぼり、水徳川(みととくがわ)氏の領地となった江戸時代には金採掘、紙、茶、漆、たばこ、馬産などのほか、こんにゃくは水戸藩の専売品とされた。南郷街道(なんごうかいどう)と久慈川の舟運を持つ流通の要衝でもあり、陣屋や郷校が置かれた。

 明治時代には大子温泉が開湯、国名勝の袋田(ふくろだ)の滝(たき)は日本三名瀑の1つに数えられ、久慈川でのアユ釣りや水遊び、男体山(なんたいさん)をはじめとした山々でのトレッキングなど、年間約100万人が訪れる茨城県内有数の観光地となっている。

 リンゴ狩りも人気。ブドウ、モモ、イチゴ、サクランボなどの果物も。常陸大子駅前の中心商店街はレトロ商店街「大子デパート」として売り出し中、こちらも散策してみたい。

絶景!「袋田の滝」
西行法師が「真の風趣は四季に一度ずつ来なければ味わえない」と称えたといわれ、「四度(よど)の滝」の別名を持つ。

オススメグルメ「軍鶏と林檎」
町内浅川地区に若い移住者が昨秋開いたラーメン店。大子名産のシャモとリンゴでだしをとったスープがおいしい。https://twitter.com/shamotoringo

お土産「奥久慈りんご」
寒暖差のある気候により糖度が高いうえ、樹上完熟は産地でしか味わえない極上のおいしさ。

 

まちづくり課・貝 俊介さんに聞く!
大子町の楽しみ方

オートキャンプ場で自然を満喫!

 多種類のサイトを備えたオートキャンプ場「グリンヴィラ」は幅広い層にご満足いただけるハイスペックな施設。多彩なイベントも人気です。詳しくはHP(http://www.greenvila.jp)をチェック!

 

ライター・新田がオススメする
大子町での過ごし方

里山の道をサイクリング!
茨城県在住の私は県南からサイクリングで大子町を訪れます。国道を離れると信号も車も少なく、里山の風景に心癒やされながらのびのび走れる道が続きます。道の駅でe-BIKEをレンタルすれば坂道も楽々ですよ。

 

セカンドハウス購入後
週末オススメプラン

 

文/新田穂高 写真/尾崎たまき 写真提供/大子町、和田真寛さん

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