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田舎暮らしの本 5月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 5月号

3月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

400万円も!暮らしやすい平屋物件/本格的な家庭菜園も楽しめる【宮城県登米市】

掲載:2021年11月号

2021年9月上旬の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報はこちら!→登米市空き家バンク

地価が高い都会では手が出ない平屋物件だが、宮城県登米市(とめし)の空き家バンク物件は、ほぼ半数が平屋だった。農村部では美築・本格自給可能な物件を発見。利便性のいい市街地郊外の物件とともに紹介しよう。

【登米市の物件①400万円】平屋の母屋・離れ・工房に広い畑も付いている物件!

田舎物件

「この平屋が母屋になります」と地域おこし協力隊員の丹菊さん。彼も1年半前に東京から来た移住者だ。

田舎物件

母屋のすぐ近くにある築22年の離れ。リビング8畳、和室8畳で、建物の状態は良好だ。

母屋のセルフリフォーム、トイレの水洗化も可能

 2005年に9町合併で誕生した登米市は、大きな市街地もあれば、見渡す限り田んぼが広がる田園地帯、ドラマの舞台になった森もある。それは平屋物件の価格にも反映されており、山間部の物件は驚くほど安い。その典型が、登米市東(とうわちょう)にある400万円の物件だ。

 岩手県まで2kmの国道沿いに約280坪の平坦な畑、そこから少し坂を上ったところに13坪の工房、さらに小路を挟んだ山側に26坪の母屋と10坪の離れがある。3棟ともすべて平屋。離れと工房はまったく傷みが見当たらず、すぐに住めそうだ。

 母屋は床の一部と台所の設備にやや傷みがあり、手直ししたほうがいい。この程度のリフォームなら、離れか工房に寝泊まりしながらDIYでやる手もあるだろう。トイレは簡易水洗だが、この物件を仲介している不動産業者の話によると、市設置型の浄化槽なら埋設工事と送風機の負担なしで水洗化できるとのこと(水洗トイレへの改造や電気の工事費などは個人負担)。申し込みのタイミングがよければ該当する可能性はあるので、検討してみるといい。

 母屋のスレート屋根は老朽化が進んでおり、将来的には葺き替えが必要になりそうだ。概算だが、200万円くらいはかかると思われる。茶の間は本年3月まで賃貸で住んでいた人が改修しており、板の間の雰囲気がいい。なお、国道の向こうに流れる川沿いでは、春にサクラや菜の花が咲き乱れるそうだ。

【物件データ】
宮城県登米市
400万円
土地:約600坪・約2000㎡
延床:49坪・161㎡(3棟合計)
菜園:約280坪
取得費補助:最大25万円
改修費補助:最大50万円

●5K宅地●平坦地、傾斜地都市計画区域外●築72年●簡易水洗●三陸自動車道本吉津谷ICより17分築72年の母屋に築22年の離れ、築13年の工房が付いた物件。母屋は床と台所に少し傷みがあるが、離れと工房は補修不要。地続きの国道沿いに約280坪の畑が付いており、本格的な自給自足を目指したい人にも向く物件。
●問い合わせ先:観光シティプロモーション課 ☎0220-23-7331

田舎物件

茶の間の向こうに田の字の間取りの和室4室(6畳、8畳、4畳半2間)が続く。

田舎物件

玄関先の茶の間は前の住民が板張りの床にリフォーム済み。見た目にもいい雰囲気だ。

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母屋より少し下に立っている13坪の工房。築13年でまだ新しく、そのまま利用できる。

田舎物件

工房の屋内。12畳の物置と8畳の寝室からなり、寝室にはベッドが2つ並んでいる。

田舎物件

母屋には庭に面した木製の腰かけがあり、茶飲み話をするにはちょうどいい空間だ。

田舎物件

台所は流し、ガス台が老朽化している。使えないこともないが、交換するのがベターだろう。

物件から車で約15分の「道の駅林林館 森の茶屋」には地元の土産物屋やレストランがある。

物件から車で約10分の米川(よねかわ)診療所。内科と小児科があるので、子育て世代には心強い。

【登米市の物件②1200万円】大型スーパーにも近い便利な平屋の家

田舎物件

明治時代の風格ある建物だが、スレート屋根などに傷みがある。庭が広々としているのは魅力的だ。

改修次第で化けるかも?古民家カフェにもなる家

 この平屋物件は明治20年ごろに建築されたもので、スレート屋根、天井、床、トイレなどに傷みがある。補修費は概算で800万円くらいかかるだろう。物件価格と合わせれば約2000万円。この物件も前述の業者が仲介しており、「ここは登米市中町(なかだちょう )すが、市街地の外れでスーパーまで歩いて行けるほど便利。宅地相場は坪3万円くらいなので、土地代だけの評価なんですよ」と言う。

 母屋以外に土蔵と石倉があり、約160坪の畑も付いている。本格的な家庭菜園が可能で、見学者の中には古民家カフェへの改修を検討した人もいるそうだ。改修や使い方次第では化ける可能性がある平屋物件だろう。

【物件データ】
宮城県登米市
1200万円
土地:710坪・2348㎡+畑約160坪
延床:55坪・184㎡
菜園:約160坪
取得費補助:最大25万円
改修費補助:最大50万円

●5K宅地●平坦地都市計画区域内非線引き●築約135●水洗●三陸自動車道登米ICより約15分車は必要だが、市街地の外れにあって買物などの利便性に恵まれた平屋物件。建物は屋根、天井、床、トイレなどに傷みがあり、大規模補修が必要。敷地内に蔵が2つあるほか、約160坪の畑があって本格的な家庭菜園ができるのも魅力。
●問い合わせ先:観光シティプロモーション課 ☎0220-23-7331

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石蔵の左側に約160坪の畑がある。家庭菜園を楽しむには充分な広さといえそうだ。

田舎物件

中心に6寸角のきれいな大黒柱が見える。不要な家財や仏壇は売主が処分するとのこと。

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台所は比較的状態がいい。給湯器がないので、新しいものを設置する必要がある。

物件から新鮮な野菜が手に入る直売所「愛菜館」までは車で約5分と近い。

登米市魅力紹介

川や沼がある水の里で有名

宮城県北部にある登米市は北上川が流れ、ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼が存在するなど、水の里としても知られている。農薬や化学肥料を減らした「環境保全米」発祥の地、全国有数の銘柄牛の産地でもある。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の舞台としても有名だ。

油麩丼

オススメのグルメは「油麩丼」! 油麩は全国でも珍しい揚げ麩で、それを肉の代わりに使ったのがこの1品。精進料理から生まれたB級グルメだ。

明治時代の建物が多い「みやぎの明治村」の一角にある旧登米高等尋常小学校の教育資料館。独特の建築様式で、国指定の重要文化財だ。

 

文/山本一典 写真/船橋陽馬

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