山形県の中央部に位置する大江町(おおえまち)。まちの東側には最上川(もがみがわ)が流れ、中心地である左沢(あてらざわ)は舟運の港として発展してきた。自然と歴史の織りなす景観は、国の「重要文化的景観」のひとつに選ばれ、情緒ある美しい風景のなかに暮らす喜びを感じさせてくれる。自然豊かな環境でのびのびと子育てできることはもちろん、保育園や小学校では地元食材を用いた自校調理の給食を実現、中学校では生徒も田植えや稲刈りに参加するなど、食育につながる取り組みを多く行っており、英語教育にも力を入れている。移住支援として、若者や子育て世帯の家賃・住宅ローンの補助などがある。
2023年4月の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報はこちら!→ 大江町空き家・空き地物件情報
掲載:田舎暮らしの本 2023年4月号
最上川舟運の中継地として大いに栄えた「水郷の町」のシンボルが「最上橋」。大江町と寒河江市(さがえし)の間を流れる最上川にかかる橋で、旧と新がある。三連アーチが特徴の旧最上橋は、左沢の街並みにマッチした懐かしさと美しさを兼ね備え、地元の人たちの愛着も深い。重要文化的景観として認定された「最上川の流通・往来及び左沢町場の景観」のなかの構成要素として、また土木学会選奨土木遺産に選定されている。
大江町と山形市を結ぶJR左沢線は、2023年で101周年を迎える。ディーゼルエンジンの車両は雪に強く、めったに運休しないことでも有名だ。フルーツラインの愛称があり、地元の通勤通学の足として愛されている。
コンパクトな敷地と平屋建てで、緑の山々を眺めながら暮らせる
まちの主要道から少し離れた地域に立つ物件で、空が広く、まわりは緑の山々。鮎のいる月布川(つきぬのがわ)がすぐ近くに流れ、果樹の生産が盛んな地域である。リンゴ、洋梨(ラ・フランス)、サクランボ、スモモ、桃、ブドウなど、さまざまな品種が栽培されており、町内にある複数の産直施設で、新鮮で安い地元の野菜や果物を購入することができる。また、日帰りで人気の「テルメ柏陵(はくりょう)健康温泉館」、静かな立地が人気の「柳川(やながわ)温泉」と、複数の温泉があるのも特徴。JR左沢線で県都の山形市の高校まで通学でき、車があれば山形市や天童市など村山地域内への通勤も可能だ。
築38年だが、水回り、内装、建具の傷みが大きく、トイレも水洗化されていない。また、全体的に古くなってきているので、改修が必要な場所もある。シンプルなつくりの4DKの平屋なので、DIYでリフォームするのにちょうどいいともいえるだろう。
大江町では、家の改修や取得に対して補助を用意しており、空き家バンクの物件は、工事費の2/3まで改修費(上限150万円)を補助。併せて、家財処分や仲介手数料もそれぞれ補助しており、充実している。また別途、トイレの水洗化に必要な浄化槽への補助もあるので、この物件では利用したいところだ。
【物件データ】
山形県大江町
150万円
土地:119坪・395㎡
延床:31坪・102㎡
菜園:あり
改修費補助:最大150万円
処分費補助:最大10万円
●4DK●宅地●傾斜地●都市計画区域外●築38年●汲み取り式トイレ●JR左沢線左沢駅より約5.4㎞●市街地と山間地の中間、田園風景や果樹園に囲まれたのどかな立地。農業を始める若い移住者も多いエリア。車で保育園、小・中学校、コンビニ、図書館へ4〜8分、温泉、道の駅、スーパーへ10〜11分。建物の傷みがひどいため、リノベーション物件としてとらえてほしい。夏は最上川で花火大会を開催している。
●問い合わせ先:大江町地域振興課 ☎0237-84-1503
玄関は、建物から突き出した形で設置され、コンクリートの土間となっている。
床の間と仏間がある8帖の和室。床柱などはうまく活用してリフォームしたい。
8帖の和室と続き間になっている6帖の和室。障子や襖の破れがある。
二方向が窓になっている6帖の和室。残っている家財道具の処分には、処分費補助を活用できる。
押し入れがあり、その横のスペースに洋服ダンスが壁に納められている。小さな明り取りの窓は風情がある。
キッチンは床や壁、システムキッチンに傷みが見られ、大幅改修が必要。最大150万円の改修費補助が活用できる。
洗面脱衣室も、床や壁に傷みが見られる。
タイル張りの風呂場も古いタイプの小さな浴槽も改修したい。
トイレは汲み取り式トイレなので要改修。トイレの水洗化に必要な浄化槽への補助が活用できる。
【山形県 大江町の魅力】
朝日連峰から流れる清らかな水と、おいしい空気に恵まれた果樹の里
日本百名山のひとつ、朝日連峰の山麓にある大江町は、朝日連峰から流れる清らかな水と、おいしい空気に恵まれたまちだ。夏は盆地特有のフェーン現象で高温多湿になり、冬は積雪時期が12月上旬から4月ごろまでと長期間におよび、積雪量は町中心部で1m、山間部では2~3mにもなる。この大きな寒暖差により、農作物や山の幸が豊かに実る。特に果樹栽培が盛んで、スモモ、ラ・フランス、リンゴ、桃などが特産品となっている。
【大山自然公園】
ヒメサユリの群生地として有名な自然公園。5月末から6月中旬のヒメサユリの時期は、コナラ林の下に清楚な桃色の花が広がり、初夏の風に揺れる様子を撮影しようと遠方から写真愛好家が集まる。リピーターの多い園内のコテージは、週末や行楽シーズンは混み合うため、早めに予約を。
【スモモ】
果樹の生産が盛んな大江町で、特に注目なのが、いくつものオリジナル品種が誕生しているスモモ。初夏から晩秋までいろいろな品種のスモモがリレーで生産され、味の違いを楽しむことができる。
【水郷大江夏まつり灯ろう流し花火大会】
毎年8月15日に開催される「水郷大江夏まつり花火大会」。最上川河畔を会場に100年続き、2023年で101周年を迎える。写真のように、古い街並みの残る商店街から眺める花火も格別だ。
この記事の画像一覧
この記事のタグ
この記事を書いた人
田舎暮らしの本編集部
日本で唯一の田舎暮らし月刊誌『田舎暮らしの本』。新鮮な情報と長年培ったノウハウ、田舎で暮らす楽しさ、心豊かなスローライフに必要な価値あるものを厳選し、多角的にお届けしています!
Twitter:@inakagurashiweb
Instagram:@inakagurashinohon
Website:https://inakagurashiweb.com/
田舎暮らしの記事をシェアする