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田舎暮らしの本 6月号

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田舎暮らしの本 6月号

5月2日(木)
890円(税込)

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移住にオススメなまち/自給自足を夢見て脱サラ農家37年(46)【千葉県八街市】

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 9月17日。「北海道に雪が降らない?」。今日もすさまじい蒸し暑さであった。新潟では37度を超えた街もあったらしいが、こちらはそれほどではないにせよ、そろそろオレの体力も限界だぜ、空のギラギラ太陽に向かってつぶやきたくなるような体への負荷だ。2時間ほどかけて出荷用のヤマイモとサツマイモを掘った。汗があふれ出る。そこに土が着く。乾いたシャツならばはたけば落ちる。しかしタップリ汗を吸ったシャツには着実に土が積もる。重くなる。白だったシャツは上の写真のごとくねずみ色に変じている

 昨夜のNHK「ブラタモリ」は稚内だった。30代だった僕は妻と幼い子を連れて訪れたことがある。今もそうかもしれないが、僕の意識は常に北へ向かう。東南アジアとかハワイとかには行きたいという気持ちにならず、その時の旅も、東京から苫小牧までが船。札幌を起点として小樽、網走、稚内を列車で廻った。移住して生活する場所として北海道はどうなんだろう・・・。ブラタモリを観ながら思った。雄大な自然がある。同じ予算で手に入れられる土地の面積もきっと本州よりも広いだろう。問題があるとすれば寒さか。冬の暖房費はかなりの額になると前に聞いたことがある。しかし、先に書いたようにリモートワークなどが出来る仕事を持っているならば北海道ならではの寒さもさほど大きな問題ではない。しかし、現在の僕のように、農業をやるとなれば困難が伴う。露地栽培だけでは栽培品種、収穫量ともに限界があろうし、それを解決するには大きな施設が必要になる。

 今年の北海道は異例の暑さだった。冷房の必要がない暮らしを続けてきた人たちにはその暑さは辛かったろうが、一方で良いこともある。農業で言うなら、かつては北海道では無理とされていた作物の栽培も可能になってきているらしい。ちょっと面白い話を目にした。たしか映画俳優だったと思うが、スキーが好きで、それを楽しむつもりで北海道に移住を試みた。ところが雪が降らない。雪を求めてはるか遠くまで遠征せねばならない。これじゃあ意味がない。せっかく手に入れた移住の物件を手放したそうである。僕がいま暮らす八街は千葉の中では寒い地域に入る。1月末ころの最も寒い時期の最低気温はマイナス7度。村の農家のほとんどは多量少品種農法で真冬の栽培はしない。僕は少量ながら年間途切れることなく野菜を作って出荷せねばならないゆえ、マイナス7度でも成長させるべく、この下の写真のようにビニールトンネルの上に古い毛布やマットレスを掛けて夜間の冷え込みから守る。北海道だとどうか・・・温暖化の影響を受けているとはいえ、北海道ではこんなものでは全く役に立たないだろう。

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